子供の頃住んでいた家の庭には一本の柿の木がありました。2年に1回たわわに実る柿は残念ながら渋柿で、ほんの一部は干し柿になるものの多くは山からやって来る野鳥の餌になっていました。
その干し柿が各地で和菓子として販売されていることを知り、倉敷の「柿まき」を購入しました。選んだ理由は包み紙に描かれた倉敷の白壁の街並みと柿の絵が印象的であったからです。
「柿まき」は一個ずつ鮮やかな柿を描いた袋で包まれています。食べる前から食欲をそそる色合いで、期待が膨らみます。
袋を開くと小さな黒っぽい表面に白い粉を吹いた想像と異なる「柿まき」が現れます。予備知識なく手渡されると口にする勇気は無いでしょう。
口にするとやや硬い食感で異物感があります。噛むにつれ唾液と混じり合い、懐かしい柿の風味と甘味がジュワーっと広がります。顎が疲れるほどに噛むと益々満足感は大きくなります。


