何て美しいのだろう。
何て美しいのだろう。
毎日少しずつ、
虹のように変わってゆく。
こんもりとした青紫の毬は、
私の視線を捕らえて離さない。
大雨さえものともせず、
それどころか存分に梅雨を味方に付け、
力強く大きく開く。
色も形も、宇宙だ。
繁る葉の緑は濃く、
張りのあるその上に
蛙が一心地つきに来る。
人生は雨のち晴れ。
やまない雨はない。
でも、
身に浴びた雨こそが
最高の恵みであり、
その道を豊かにする。
私が殊の外この花が好きなのは、
平坦ではない人生や世の中で
人が如何にあるべきかを見せてくれているような気がするから。
萎れて嘆いて
朽ちていくだけじゃ、
誰も喜ばない。
私は、
雨を味方に堂々と咲き誇り、
こんなにも豊かな気持ちにさせてくれる、
紫陽花のような人でありたい。