音の無い雪の世界で
僕は永い眠りにつく
最期に思い出す顔は
僕を置いて先にいった人たちの顔
凍てついた棘の道を一人きりで
途方もなく歩き続けてた僕に
棘なんて気にせず笑いかけてきた
いつも泣きたいほど優しくて
心から大好きだった人たち
僕を置いて先にいったんだ
寂しがり屋な僕を重々承知のくせに
冷たい雪が僕を連れて行ってくれる
温かいあの人たちのもとへ
最期に思い出す顔は
僕を置いて先にいった人たちの顔
でも
最初に浮かんだのは
僕を追いかけてきてくれる人の顔
不安な夜は何も聞かないで
ただずっとそばにいて抱きしめてくれた
いつも泣きたいほど優しくて
心から愛した人
僕を追いかけてくるんだ
寂しがり屋だって重々承知だから
冷たい雪を掻き分けて抱きしめてくれる
温かい君の腕のなかへ
思い残すことも
遣り残したことも
てんでなんにも無いんだよ
わらっちゃうくらいに
君が追いかけてくれるというなら
僕は寂しくないよ
一人でいけるんだよ
なんの未練もこの世にはないんだ
せめて贅沢をいうなら
最期に君から
甘い甘い真実のキスをちょうだい?
どうか泣かないで
僕らはまた巡りあうから
先にいってずっと待っててあげる
約束をこのキスに託して
甘い甘い真実のキスをちょうだい?
僕を深い眠りから
覚ますような