2023・5・30 加筆修正しました。

 

1988年(昭和63年)

前年ラベルデザインチェンジをした「ハイターE」は 

この年「香りハイター」と ブランド名を 変更します

 

まさに 突然の 変更でした

今回は 香りハイターへの変更と

当時の塩素系漂白剤の取り巻いた状況をお話します

 

 

前年1987年ラベルデザインチェンジを行った「花王ハイターE」ですが

 

1988年当時花王サイドは この商品に対する点で

迷走状態に陥ってたのではないかと思われます

頻繁なCM制作やボトル変更

短期間でのラベルデザインチェンジなどから見て

そう思えます

 

それまで香料入りを表す(香り)の面を

アピールポイントにしてませんでしたが 87年の変更時

初めて(さわやかな香り)表記が出て来ます

そして翌1988年5月 まさに消費者にとり

突然の変更が行われました

香りハイターロゴとボトル(TV-CMより)

 

名称が「香りハイター」となり「(花王)ハイターE」の

ブランド名は消えました

 

アピールポイントも

(ニオイがツンとこない)から塩素系のニオイの面でなく

香料の香りの面(ほのかでやさしい)を前面にアピールしました

 

ラベルデザインのカラーリングも緑系統が使われるなど

明るく気持ちよさをラベルでアピールしています

 

この点から

塩素系漂白剤の強さを抑えた感じのラベルになりました

 

(ハイター)のロゴは引き継がれ 

 

(花王)の表記部分に(香り)の2文字が

 

「洗剤では落ちない・・・」の「消えて・・・」の部分が

 

「スッキリ」と表記に

 

このアピールポイントの表記も 位置が

本家のハイターと同じ位置に戻りバランスよい表記に

 

 

宣伝広告は単独でなく複数商品と一緒でした

  

チャートで使う漂白剤をアドバイス 形式の広告と

塩素系漂白剤紹介の切り抜き部分

 

白物の漂白にのワイドハイターと合同

(塩素系の部分のみ)

 

 

 

 

TV-CMは 親子設定も(母親と女の子となり)

黄ばみからシミ抜きのアピールに

 

 

  

 

母親役が(東ちづるさん)子供役が(内田さゆりさん)でした

 

内田さゆりさんが

子役として活躍してた点からか

 

あるアクション写真やタレントの情報を扱う

月刊雑誌の

ミニ情報コーナーで 記事になったほどでした

この系統の雑誌で 

家庭用品(塩素系漂白剤のCM)が扱われるとは 

異例のことでした

 

さて「香りハイター」に力を入れ始めたとき

塩素系漂白剤や塩素系洗浄剤を取り巻く

環境が変わりつつ ありました

 

皆さんは(塩素系洗浄剤や漂白剤)と酸性タイプの物を

混ぜてはいけないというのは 

常識としてお分かりだと思いますが

 

即効性と混ぜれば汚れが落ちる・効き目があると思い込んでた

消費者が多かったのか?

この80年代後半に 混ぜて使用して 

死亡事故や大惨事になった事故が多発

(それ以前から事故があったのですが・・・)

各業界は事故対策に追われました

この香りハイターの出た1988年の2月行政指導があり

注意書き表示に 変化が見られました

行政指導により表示の変更された 花王ハイター

5月香りハイター発売と同時に

「塩素系」「酸性タイプ」の表示が

業界統一で義務図けられました

 

勿論香りハイターも

最初から表示されました

しかし事故が後を絶たなかったみたいで

この2年後 時代は平成に変わった1990年

法律で再度 変更が行われます

更に 塩素系漂白剤ハイター系にブランド理解を持ってた

花王側も その2年後から 流れが変わってきました

 

最後に皆さんに お願い

 

塩素系洗浄剤や漂白剤と酸性タイプ洗浄剤は

絶対混ぜて

使用したりしないでください

命にかかわりますよ!!(いたずら・冗談でも✖)

 

参考資料)各種婦人向け月刊誌