タイトルの通り迷玉と呼ばれるレンズを取り上げます。
今回取り上げるレンズは、1995年に改設計・販売されたレンズで、NIKKORブランドの中心的なレンズとして期待されたレンズでしたが、描写もボケも今一つで、時代の流れは本格的にズームレンズ時代へと転換していったきっかけの一つとなったレンズです。
そのレンズは、Ai AF NIKKOR 50mm F1.4Dです。 このレンズはこの当時の各雑誌に新商品として記事になるや否や、描写やボケなどが今までのレンズとは違って癖があり、各収差の補正もバランスも悪く、悪評が付いたレンズです。
2006年からは中国製になって、製造番号の頭が、600万番台になっています。
新品は3万円台~、中古は1万5千前後で手頃な価格の標準レンズです。
それでは、試写した写真を掲載します。
ジニアを撮影してみました。 絞り解放です。 画像の四隅が少し暗くなっているのですが、判るでしょうか 画像周辺光量低下が起きています
旧タイプのレンズは集光力が強く、52mmの口径でも充分な明るさがあったのですが、古いレンズで同じ迷玉の5.8cmに似た写真とも言えそうです。
キクを撮影してみました。 二線ボケと呼ばれるボケが出ています。
コギクです。 開放絞りで使用するには厳しいレンズと言えると思います。
ファインダーの中央にのみ被写体を置く撮影には適したレンズですが、この場合は露出計の設定を中央部重点測光にして撮影しないと、適正露出が得られない結果につながりかねません。
絞りを絞ればいくらかは改善するのですが、あまり大きな期待は出来ないようです。
使用機材 Nikon Df Ai AF NIKKOR 50mm F1.4D
カメラ設定 ISO 100 ホワイトバランス くもり シャッター速度 マニュアル