昨日は、実家の片付けの手伝いをしておりました。

というのは、実家がキッチン等水回りをリニューアルすることになり、その工事の準備が必要だったからです。


玄関先に座り込んで、父が長年溜めこんだままにしていた雑誌や古本に紐掛けしていたところ、お向かいの家からピアノを練習する音が聞こえてきました。

曲のタイトルは忘れちゃったけど、どの曲も以前にりんりんが練習したことのあるヤマハ音楽教室で習った曲。

懐かしいなあと思いながら、気分はタイムスリップ。


りんりんは、練習熱心ではなかったけれど、どの曲もそれなりに弾けるようになっていました。

ところが、ある時から、なかなか上達しないうえに以前は上手に弾けた曲も弾けなくなりました。

練習不足だからだと思って「練習しなさい!」と叱っていましたが…。

実は、その頃は既に病魔が顔を出しかけていたんだと思います。

だって、思うように弾けなかったのは左手だったから。


そして、ついに左手が動かせなくなり、脳腫瘍が発見されたのでした。


大人なら自分の不調にすぐに気づくでしょうが、発達途上のこどもは自分の身に起こっていることがよくわからないから、何でも受け入れてしまうし、おかしいなと感じていてもそれを言葉で表現することは難しい。


親である私も、うまく曲が弾けないのがまさか病気のせいだなんて想像もしなかったから、練習しろとしつこく言って可哀そうなことをしました。


もし、もっと早く病気を見つけてあげることができればどうなっていただろう。

考えても仕方のないことをつい考えてしまうのです。