りんりんは闘病生活中に二度ほどこんなことを言いました。


「あのな、りんりんが死んだらな、ジャルくん一緒にお墓に入れてな」


なんでそんなこと言うんだ~と、かなりびっくりしましたが、私は平然を装って、

「死ぬのは順番なんやから、りんりんはママの後やろ」 と言いました。


1回目はこれでりんりんは黙りましたが、

2回目は、「でもな、交通事故とかあるやん」 と返してきました。


1回目は確か11月頃、2回目は2月頃だったと思います。

りんりんは、死が近いことを悟っていたのでしょうか。


ジャルくんとは、りんりん愛用のガーゼケットのことです。


おじいちゃんが使っていて既にふにゃ~となっていたものを、

その感触が好きで数年前に譲ってもらい、

その後毎日使っているうちに穴があき、

おばあちゃんに修繕してもらったもののまた穴があき、

ついには原型を留めなくなってしまっていました。


以下は、大穴のあいた大好きなジャルくんと11月に撮った写真です。


家では、最後までジャルくんを握りながら寝ていました。


りんりんの遺言どおり、ジャルくんはお棺の中に納めました。

りんりんはジャルくんと一緒に旅立ちました。