昨年6月に定年で引退した元同僚が訪ねてきた。私のところにわざわざ訪ねてくるのは健康上の不安を抱えていることがほとんどである。案の定,自宅で下肢の近位筋の脱力発作を起こし起立できなくなった状態が数回繰り返し,不安になって脳神経内科を紹介され受診したそうだ。意識ははっきりしているし,手足の末梢のしびれ感や麻痺もなさそうなので中枢神経系には問題ないように思うが,ちょっと心配である。本人は脊柱管狭窄などを考えているようだが,少し違うような気がした。なにしろ,連日の猛暑である。熱中症による電解質バランスの乱れや降圧剤などによる副作用も考慮しなければならないが,本人の納得のいくまでMRI検査などで器質的な原因がないかどうか調べてみるしかない。
私個人は,エアコンの効いた室内や車内と35℃を超える室外との往復で体温調整に狂いを生じたのか立ちくらみやめまいを感じることが多くなった。バランスを崩して転倒しないように細心の注意をしているが,高齢者にとってはこの高温多湿はこたえる。来週火曜日(8日)で立秋ということだが,気温が高くても少しは秋風が感じられる季節になれば良いと思う。