ミュージカル『エリザベス・アーデン vs ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』の感想 | to-be-physically-activeのブログ

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 御園座でミュージカル『エリザベス・アーデン vs ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』を観劇しました。前日の大雨の影響で,午前中は新幹線が運休だったせいでしょうか,東京や大阪から日帰り観劇を予定していたファンが名古屋に来れなかったためでしょう,少し空席が目立ちました。

 明日海りおさんの舞台を観るのは『ポーの一族』以来になります。深紅を基調にしたロングドレスやカールしたセミロングの髪型がとてもお似合いで,男役で肩で風を切っていた頃のイメージは払拭されすっかり女優さんに変身したなあという印象です。

 今回のミュージカルは,1920年代から30年代にかけて美容業界の双璧をなしたエリザベス・アーデン(明日海りおさん)とヘレナ・ルビンスタイン(戸田恵子さん)の熾烈な競争を描いたドラマであり,お互いに譲れないプライドと虚飾に満ちた人生の悲哀が丁寧に表現されていました。副題のwar paintというのは,単純に「化粧」のことを意味する場合もあるようですが,アメリカインディアンが戦いの前に顔や身体に塗る装飾という意味もあるようです。

 時代の変遷とともにコスメ業界の地図も塗り替えられ,ライバル同士であったエリザベス・アーデンもヘレナ・ルビンスタインも60年代以降は衰退に向かいます。戦い終わって日が暮れて,年老いた二人が初めて心を通わせる場面のお芝居が哀愁があって素敵でした。