次の花組公演『二人だけの戦場』(作・演出/正塚晴彦)への期待 | to-be-physically-activeのブログ

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 花組東京公演もまもなく大千穐楽が近づいてきた。個人的には18日(土曜日)に3回目の観劇になるので,『うたかたの恋』の耽美な世界観を最後まで味わい尽くしたいと思う。柴田侑宏先生が亡くなられから4年。多数の柴田作品が各組で再演されてきたが,『うたかたの恋』でしばらくは見納めかなと予感している。

 次の花組の大阪・東京での公演の演目は,ミュージカル・ロマン『二人だけの戦場』(作・演出/正塚晴彦)である。さすがに1994年の一路真輝さんと花總まりさんのバウホールでの初演のときの映像は記憶にないが,正塚晴彦作品らしい国家と個人,異なる民族や階級を超えた友情や恋愛を物語にした作品とのことで楽しみである。梅田で2回観劇するチャンスがあるので,じっくり正塚ワールドで描かれる青年士官シンクレア(柚香光さん)とロマの娘ライラ(星風まどかさん)の波乱に満ちた恋の物語を楽しみたい。

 正塚作品で星風さんがロマの娘を演じるのは2度目で,2019年宙組のミュージカル・ロマン『追憶のバルセロナ』でもフランスのスペイン支配に抵抗するスペインの貴族フランシスコと志を同じくして民族自立の戦いに加わるロマの旅芸人一座の娘イサベルを星風さんが力強く演じていた。星風さんの出演作の中では『アナスタシア』に次いで2番目に好きな作品である。

 今回の『二人だけの戦場』は,『追憶のバルセロナ』のときのシチュエーションとは違うが,1994年当時を回想すると冷戦終結以降バルカン半島での旧ユーゴスラビア諸国の民族紛争や独立運動が激化していた時期である。なんとなくあの時代の宗教や民族の対立をイメージしながら架空の連邦国家を想定して,運命に翻弄される男女の生き様を描いた物語なのかなと想像する。