ミュージカル『ミス・サイゴン』を観て,Bui-Doiたちのその後の人生を思う | to-be-physically-activeのブログ

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 土曜日に愛知県芸術劇場でミュージカル『ミス・サイゴン』の夜の部を観劇してきました。ベトナム戦争をテーマにした作品であり,好き嫌いが分かれるミュージカルですが,キム役の昆夏美さんの「命をあげよう」の独唱と市村正親さんの「アメリカンドリーム」を直接聴けただけでも耳福でした。宝塚時代から応援していた元花組の仙名彩世さんもエレナ役で出演しており,美しい歌声と演技を披露してくれました。私としてはとても満足できる舞台でした。

 前日の金曜日は,台風15号が東海地方を横切った影響で静岡県内は大雨に見舞われました。土曜日になって土砂崩れや停電,断水などの被害が報じられていましたが,名古屋の街は賑やかで連休を楽しむ若者であふれていました。名古屋市営地下鉄も混んでおり,吊り広告には11月の花組地方公演の告知がなされていました。25日から一般販売予定でしたが,すでにチケットは完売のようです。

 小学生の頃に名古屋市内に住んでいましたが,当時はまだ市電が市内を走っていました。自宅から名古屋駅まで子供料金で25円ぐらいだったように記憶しています。いつもはICカードで鉄道を利用するので料金には無頓着でしたが,ポケットの小銭を減らすために自販機で切符を買ったら,名古屋駅から栄町まで210円でした。東京や大阪に比べるとずいぶんと高いなあ,と思いましたが札幌市営地下鉄なども初乗り料金は210円のようです。一番高いのは京都市営地下鉄で220円になっていました。

 愛知県芸術劇場を出て,近くのオアシス21の中華料理店で夕食にしました。レストランやGong chaでお茶をしている若者の中には明らかにベトナム語を話している人たちが大勢いました。愛知県はベトナムからの技能研修生をたくさん雇い入れている工場が多いので当然かもしれません。コロナ禍以前に日本語検定を受けたいと希望する東南アジアからの就労生たちに日本語を教えていた経験があります。ベトナム人もいましたが,ベトナム北部のハノイ周辺の工業地帯や港湾地区のハイフォンなどから来日している人が多くて,南部のホーチミン(旧サイゴン)出身の人は少なかった印象です。屈託ない笑顔で休日を楽しむ彼ら二十歳前後のベトナムの若者にとって,ベトナム戦争の歴史はどのように捉えられているのでしょうか?1975年4月30日に事実上サイゴンが陥落してアメリカ軍が撤退してから47年が経過しました。『ミス・サイゴン』でクリス夫妻の養子となって引き取られたタムも,もし生きていれば現在は50歳近い年齢になっているはずです。Bui-Doiたちのその後の人生にも興味が湧いてきました。アメリカでの生活に馴染めなくて母国に帰った人もたくさんいるような気がします。