英国の女王エリザベス2世が9月8日,滞在先の英北部スコットランドのバルモラル城で死去した。96歳だった。分断と経済混乱の時代で,英国の国家としての連続性を象徴した唯一無二の存在だった。在位は70年余りで高祖母のビクトリア女王を超え,英国の君主として最長だった。長男のチャールズ皇太子が新国王に即位した。
引用文献:日本経済新聞2022年9月9日掲載記事。「エリザベス女王,変革期の英国で存在感 最長在位70年」(英フィナンシャル・タイムズ前編集長ライオネル・バーバー氏)
日誌の性格上,歴史の転換点になるかもしれない出来事は記録に残しておきたい。エリザベス2世女王の死去のニュースは感慨深いものがあります。英連邦の盟主として圧倒的な存在感を示した君主でした。女王としての威厳を最後まで保っておられましたが,同時に英国民にとってはユーモアと機知に富んだ慈母のような存在でもあったように思います。ご冥福をお祈りします。
1975年5月にエリザベス2世女王は国賓として日本を訪問されましたが,個人的な思い出として女王の東京到着を一目見よう授業をサボって赤坂まで行った覚えがあります。迎賓館前の道路に陣取って女王や天皇の乗った車列を見守り,車窓の奥の女王陛下のお姿を一瞬ではあるが目撃したように記憶しています。47年も前のことなのでひょっとすると幻だったかもしれません。
跡を継いだチャールス3世国王のもとで,連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)としての統合がどのように維持されるのか注視してゆきたいと思います。これからは国王賛歌の歌詞も以下のように変わります。
God save our gracious King,
Long live our noble King,
God save the King:
Send him victorious,
Happy and glorious,
Long to reign over us,
God save the King.
FIFAワールドカップ2022がカタールで開催されますが,グループBにイングランドとウェールズが含まれています。イングランド対ウェールズ戦では両チームとも“God save the King”が唱和されるのかな?ちょっと楽しみでもあります。
上記記事より引用。
