男性用個室トイレへのサニタリーボックスの設置 | to-be-physically-activeのブログ

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 トイレの話の続きになってしまい恐縮ですが,朝日新聞アピタルの「男性用トイレにもサニタリーボックス:膀胱がんや加齢による尿漏れ」という記事に共感しました。男性の膀胱癌,前立腺癌で全摘術を受ける人が増加しており,術後の尿漏れに対処するため尿漏れパッドを使用している人が増えています。尿路系腫瘍に限らず,直腸癌術後でストーマを装着している人も増加傾向にあります。彼らにとっては,個室トイレでのパッドの交換や汚物の処理が常に課題であり,男性用個室トイレの数を増やしたり,サニタリーボックスを設置したりする配慮が今後重要になってきます。取材記事にはさいたま市をはじめとする自治体の公共施設の男性トイレへのサニタリーボックスの設置の取り組みが紹介されていました。

 今年は前立腺癌と診断される患者さんが多くて,私の施設でも1-6月までに59名の新規発生が認められました。多くはロボット支援手術での前立腺摘出(いわゆるダビンチ手術)を希望する人が多いので,術後の生活での排尿ケアは切実な問題です。多目的トイレだけでなく,男性用個室トイレにも一律にサニタリーボックスが常設されるような社会になればいいなと思います。もちろんお掃除をしてくれる方の負担にも配慮が必要になるでしょう。

 

引用文献:朝日新聞デジタル,猪瀬明博,上田雅文,加藤真太郎・著「男性用トイレにもサニタリーボックス -膀胱がんや加齢による尿漏れ-」(2022年5月15日)