エピソード4
一つのカプセルに液体が注入された、かすかな瑠璃色に光りだし、突然に長い眠りから目覚めさせられた、蘇った知的生命体は事態を理解した、もはや手遅れだった。宙を漂い、船の最も神聖な場所に置かれたプログラム装置に辿り着き、あるプログラムを起動した。もう数十億年も旅をして来て、すでに肉体はなく神経細胞だけがライフカプセルの中で生存されている。知的生命体の兄弟が住むと言われている伝説の遥かな星を目指して、多くの仲間の生命を残して旅立った。故郷の星はその時に爆発し消滅してしまった。旅立つためには多くの困難があった。研究の結果、自分の星は死につつあり、星を脱出して、生き延びる技術を至急に開発する必要があった。研究データを理解して、信用する者はほとんどいなかった。

近い将来、この星は寿命を迎える、この宇宙が誕生した初期に出来た兄弟の星の集まりと別れて遥かな時が過ぎて、広大な空間に散らばる星の中で移住できる星を探して、遂にその星を見つけ出した。

そこまでの距離ははるかに遠く辿り着くには光速を超える船と航法を開発しなければならなかった。完全な真空を創り出せるとして、質量と抵抗が無限に小さければ船を無限に加速し移動できるかもしれない。どのようにして減速するか?が問題になる。止まることは出来ない、途中の星の軌道に入って物質を吸着することにより質量を増やし、星の引力を利用して減速しながら目的の星に着陸することで一体となって空間を飛び続けることになるだろう。

目指す目的の星を目前にして何があったのか?制御不能に陥ってしまっている。このままでは全てが無駄になる、急がなければならない!仲間のライフカプセルを脱出装置に入れて12箇を脱出させて、最後に自分が脱出したところで、ついにその星の大陸に墜落し大爆発し、大地は割れて、溶岩を吹きあげ、機体は大爆発し星の内部に消えて行った。脱出したカプセルはあるものは陸にあるものは海に落ちていった。爆発で吹き飛ばされて散らばって行ったカプセルもあった。あるものはまだ宇宙空間を漂い徐々に星の引力に引き寄せられて落ちて行った。その星の環境は激変してほとんどの生物は絶滅してしまった。数万年が経ち、生き残った生物の活動が活発になると、脱出したカプセルは水分を吸収して、細胞を蘇らせ、活動を始めた。

遥か昔に消滅した故郷の星は巨大で、強力な引力を振り切り、目的の星にたどり着くには光速を超えなければならなかった。完全な球体の船体を造り、赤道上に加速器を作り、船体を光速近くまで加速し、星の爆発を利用して旅立つことが出来た。船には出来る限り多くの仲間達とあらゆる生命組織のサンプルが集められて保存された。永遠の生命の旅を可能にして、目的の星に辿り着くための技術を開発するには、さらに数万年の時が必要だった、それは船の中で開発された。

それらの生命組織はどのような状況でも、エレメントとフラグメントのどれかは残って創造プログラムによって再生されるように、多くのモジュールに別けられてモジュールごとに、どのような温度、圧力、重力、磁力、物質にも影響されないように開発された材料で合成された多くのカプセルに何重にも納められて、船のそれぞれの場所に格納された。
船が目的の星に辿り着き、生命組織が蘇り、元の環境が再現されるようにプログラムされていた。その知的生命体の組織には辿り着いた星で生き続けてある目的を達成するために、思考し創造するシステムがプログラムされていた。生命を維持するための完璧なシステムとプログラムが出来て、全ての知的生命体は長い眠りに就いた。

その知的生命体は故郷の星を離れすでに数億年が過ぎて、すでに肉体は失われていた、カプセルの中で神経組織だけが生きていて、テレパシーにより機械装置をコントロールし、必要な物を作り出していた。
その多くの知的生命体が保存されたカプセルの中で最も重要な13個のマスターのカプセルだけはどのような空間と環境でも中の知的生命体が完全に保護されるように作られていた。

真っ暗な船内は突然光に満ちた、何かを警告するように、一つのカプセルが白く光り始めて、知的生命体のマスターが目を覚ました。あるプログラムが起動した、何が起きたのか全く分からない、マスターはコントロールルームに入り、データを見て、船の操縦をマニュアルに切り替えてコントロールしようとした、思うようにコントロール出来ないことを知って、あらゆる可能性を考えた、もう時間がない、何十億年も旅をして来て、生まれた星はもうすでにない、生き残ったものとしてどうしなければならないのか?乗員全員を目覚めさせる時間はない、自分一人が決められるのか、何のために旅をしてきたのか?多くの想いと感情とが交雑して、決意した。マスターフラグメントが入っているカプセルを脱出装置に入れて、次々と脱出させることしかない。12のカプセルを脱出させて、自分が脱出したところで、船は星に衝突した、激しい爆発が起こり船は星のマグマと一緒に飛び散り、多くは星の中に沈んで行った。脱出したカプセルはあるものは近くにあるものは遠くに落ちて行った。

衝突した船から脱出したカプセルと爆発で飛び散ったカプセルもあった、環境を再現するための生命のエレメントやサンプルと機械材料のほとんどが爆発によって破壊され粉々に飛び散ってしまった。それらの中の知的生命体組織はその星で目的を達成するために、あるものは生き残った生物に寄生して融合して、あるものは周りの材料を使って新しい組織を創り出して、それまでとは違った新しい生命の進化が始まった。
衝突による爆発と気候変動によって多くの生物が死に絶えて行った、僅かに生き残った生物も大きく生活の環境が変わり順応して生きるための新しいシステムを創り出さなければならなかった。