5月12日
・8:05ホテル発、大槌町、山田町を経て浄土ヶ浜へ、宮古泊まり

大槌町更地
     [大槌町更地風景]
 大槌町を過ぎたところで、給水をとろうとしたら後ろのかごにリュックがなかった。バウンドしたときに飛び出したものと思われる。油断してひもをかけていなかったためである。探しながら逆行している間に追いかけてきた車が止まり「◯◯さんですか」と声をかけてくれた。括りつけてあった傘に書いておいた名前である。お礼はたっぷり言ったが、逆行方向へ追いかけてきたことは理解できなかった。いったんは、呆然としたが、感謝感謝。
 吉里吉里は井上ひさしの小説に出てくる地名で気になったところ。単に通過しただけ。
 山田町船越湾を通る。山田町は旭川のNPOが復興事業をネタに悪さをして問題になっているところ。
山田町船越湾
     [山田町船越湾]
 登坂車線の途中で弁当を食べ終えて登りかけたところ、車が待っていて、話しかけてきた。登っているなと思いながら追い抜くときに見て、意外なお年に驚いたとのこと。自身も自転車旅行をするそうで、この先のコンビニの少ないところなどの情報をくれた。ポカリのペットボトルを差し入れてくれた。
 浄土ヶ浜につく。駐車場などの施設は坂を登った上にあり行き着くまではこの道でいいのかとの思いがあった。浜へは施設内のエレベータで下りていく。上にある遊覧船券売所で、宿の紹介を頼んでみる。かなり時間をかけて探してくれたが、なかなか空きがないようだった(近辺の観光ホテルは高いと配慮してくれた)。結局、素泊まり\4300という、宮古駅近くの山田屋旅館を紹介してくれた。被災の影響で固定電話(交換機)が使えず、主人の携帯が連絡先という。さっそく電話をしてよろしく頼んだ。
遊覧船より3
     [浄土ヶ浜遊覧船から]
 遊覧船は50分の行程。船内で「カモメパン」なるものを売っており、ちぎって投げるとそれを目当てにカモメが寄ってくる。あまり数が多いので、せっかくの景色を見るのに邪魔だと思われるくらいである。このパンは人間が食べても美味しいそうで、震災の時この遊覧船が沖に避難していた数日間、船のスタッフの非常食にしたという。下船後、奥浄土ヶ浜まで散策。団体さんの横について説明を聞かせてもらう。震災前に使っていたという海岸線の通路は波に洗われていて、ショートカットするためのトンネルが造られていた。
浄土ヶ浜旧通路
     [浄土ヶ浜震災前の通路]
奥浄土ヶ浜
     [奥浄土ヶ浜]
・17:30山田屋旅館着。本日の走行距離69.59 km。
 女将がやっている宿。宮古駅から300m程のところ。震災の時は、宮古駅まで押し寄せた津波が引き返し、玄関ドアが壊されたとのこと。真新しい玄関ドアがつけられている。玄関脇に自転車をおいたら「持って行かれたら困るから」と言って、玄関ホールに置くように勧めてくれた。