意思が弱いとか強いとかありますが、
そもそも意思に強弱はあるのでしょうか?
例えば、前の晩に徹夜で働いた人が、翌日の会議で居眠りをしたとする。
この場合は、睡眠欲求があまりにも強くて、目を覚ましていることが出来なかったわけで、
大事な時に眠っているから意思が弱いとはいえません。
意思に強弱があるとしたら、その裏側には欲求の強弱も考慮しておかないといけません。
ギャンブルがやめられない、お酒が止められない、薬をやめられない、
このようなことは意思が弱いからやめられないのではなく、それに勝る欲求が強くて、
正常な意志の力ではどうすることも出来なくなったのです。
意思は正常であるが、欲求が健康じゃなくなってしまったからなんです。
意志の力で何とかしようとしても、何ともならないこと、自分一人の力だけでは難しいことの方が多いいかもしれません。
しかし欲求を目の敵にする必要もありません。
性欲がなければ種の保存が出来ませんし、食欲がなければ生命の維持が難しいです。
心の中には、たくさんの欲求があっていいのです。
その中に、実現したほうが良い欲求と、実行すると生活に支障をきたす欲求があり、
この二つを上手に見分けることが大事。
欲求が心に浮かんでくるのはどうすることも出来ないが、それを実行に移すかどうかは対処の仕方があると思います。