廃墟散策動画を見ていて | 口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

生きる為に 息をするのを忘れていた
わたしのまわりが 息をするには狭すぎる
野々草を摘んで 口遊みなが ゆっくり ゆっくり歩きたい
勝利者とは誰のこと?
居心地の悪いところに居たくはないの

廃墟散策動画を見ていて


YouTubeをサーフしていて
廃墟散策をされている方々の動画をよく見かけします。

悪戯をするのは感心しませんし、無闇に立ち入るのは感心いたしませんが、たまに廃校になってしまった学校の映像をお見かけします。

ウサギが子どもの頃…旧校舎と呼ばれる木造建築の校舎が時の流れに飲まれないように頑張って建っている姿を拝見すると懐かしく胸が痛くなります。

埃に塗れたトロフィーや 懸命に描いた作品や書道が 置き捨てられても…子どもたちの才気煥発な笑い声が聞こえてくるようで…
よく先生方に叱られたものだ…
その度、脱兎の如く逃げ出した…

ウサギは 田舎の学校育ち…都会なんてテレビの中のことで 川や山が遊び場。

あの頃は 自由で 大人たちはおおらかだった。
地球儀の世界はウサギたちに色んな夢を見せてくれた…

夏は午前中 今よりずっと涼しくて…クーラーなんて一夏のうちどのくらい使うだろう?って感じだった。

扇風機の前で アーって声を上げて拳骨を頂戴したのも懐かしい。

海外に出るなんて 都会に暮らすことになるなんて夢にも思わなかった。

ね みんなずっと前は 子どもで 
いつか 年をとって 全部知った風な顔をし
あちこちが不自由になる 年を経てゆく
これは平等…

天空に耀う星さえも 寿命が尽きれば流れてゆく
果てる命の尊さは 消えるがゆえに美しい

廃墟に惹かれて止まないのは
むかしにあった煌めきと それを残した
人の姿を そっと覗いてみたいから…

その姿が幻だろうと 幽霊だろうと
きっと今見る何よりも 純粋に見えるんだろう…

たとえ 怖いことだとしても…ね

気をつけてお出かけください。ね。

アサガオの水やり
忘れ
二回目の双葉を待つや
泣き顔の朝