六義園 | 口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

生きる為に 息をするのを忘れていた
わたしのまわりが 息をするには狭すぎる
野々草を摘んで 口遊みなが ゆっくり ゆっくり歩きたい
勝利者とは誰のこと?
居心地の悪いところに居たくはないの

ー六義園ー

緊張の糸も解るる
天恵の 色彩ここに極まれり

さらに 人の技を集めて
完成された庭に佇む

また 歳月は 庭を育み
完璧をわづかばかりに
自然へ戻し 
完璧という 不自然を

完膚なきまでに 凛然とした
庭に仕立てた

人と自然の匠の技の庭
そこを訪なう喜びよ…

     六義園より…


飛行機雲の軌跡残れる
空もまた 真青になくてなを良き哉
粋なる庭に少し綻ぶ


雉鳩の朝餉の邪魔を
許されよ
あまりに無邪気なる背ゆえ


燃ゆるとは
命の限り尽す後
真似できぬ緋色 散らすことぞかし…


風景に人の姿のあらぬとき
語る自然は饒舌になる

六義園は名園だ。

光と陰 色彩の折り重なるさま 測られて造った庭に 歳月が 尚重なり なんとも言えない 神業となる

最後に 染井門を出る前 この井戸に出くわした。
この写真 アップロードするのに苦労した。なかなか出たがらず…

撮影する前に ウサギ 心の中で 井戸の神さま ご健在でございますか?と問うた。

一瞬 ざわざわと木々がざわめき 一陣の風が抜けた。

水神様 龍神様は今尚 ご健在のご様子。
美しいと 思った…
井戸は 命であり 生活を支えてきた

今水道に取って変わった時代でも ウサギの田舎には 井戸がある
井戸を祀る習慣もある

おばあが言ってた…井戸は埋めたらいかん。絶対埋めたらいかん…と。

そこには 神さまが住まわれている
人に潤いをもたらした神さまがいる

六義園には沢山の井戸があった。
風水上も よく図られたところだったようだ。
土水木火金 それに 光と風がうまく回っている

寺や神社の配置に似ていると思った。