落葉溜まり | 口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

生きる為に 息をするのを忘れていた
わたしのまわりが 息をするには狭すぎる
野々草を摘んで 口遊みなが ゆっくり ゆっくり歩きたい
勝利者とは誰のこと?
居心地の悪いところに居たくはないの

ー落葉溜まりー

わたしは あなたを見つめている

毎朝 交わす言葉
ささいな仕草
視線のくばせ

それがわたしを一喜一憂させることになっても
生きてきたからには
数ミリでも 自分に自信が持てなくてはと
誰かが言っていたけれど

わたしに自信なんて
ありはしない
ただ 早い時の流れに
振り落とされまいとしがみついただけ

自信ある人なんてほんとはいない
それを証拠にみんな笑う
みんな怒る 悲しむし 苦しむ

自信があるなら
神のように 流行り廃りに左右されず
あなたの今日の行方なんて
きっと気にも留めないでしょう

風になれたらどれだけ幸せ
幸せも不幸も知らん顔

明日は誰かの違う窓辺で
そよそよ戦いで居られるもの

わたしは まるで落ち葉のように
所在無くした落ち葉のように
あなたの住んでるベランダの
同じ場所へと積もってゆく

ーうたー
泡沫も煌き消えて帰す水へ
     何処流るる羨ましけり