嘆雪 | 口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

鳴きウサギ|Nakiusagi
静かに鳴く小さな声のウサギ。
青薔薇の咲く場所で、和歌・童話・詩・願いを綴っています。
2009年より、呟きのように日々を記録。
noteでは「舞香亭幻想香炉」という物語の香りを、そっと灯しています。

https://note.com/nakiusagi44

ー句ー
苦悶にも痛みにもみゆ梅白し

ー嘆雪ー

あなたを良く知らなかった頃
冬はそんなに寒くなかった

雪は美しいと思ったし
木枯しは歌うようだった

呼吸をするように
星が瞬くのを
いつまでも見つめていられた

あなたを知り あなたのぬくもりに触れ
冬は途端に寒いと知った

雪は 重たい白い憂鬱で
木枯しは 悲劇の歌を
歌っているように思える

星は瞬くのでは無く
わたしが震えているだけだと
気付いた

満たされた欲と
愛の先に
わがままなわたしばかりが
置き去りにされている

それでも わたしは
呟く…
儚い怨みを

わたしを変えてしまったのは
あなただ…
あなただ…

空高く届け
愛を惜しみ無く与え
移ろい去った
遠いあなたへ

ーうたー
行き違う人の背中に舞ふ雪も
忘れ雪なれば
耐え得るものを