夏の行方 | 口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

鳴きウサギ|Nakiusagi
静かに鳴く小さな声のウサギ。
青薔薇の咲く場所で、和歌・童話・詩・願いを綴っています。
2009年より、呟きのように日々を記録。
noteでは「舞香亭幻想香炉」という物語の香りを、そっと灯しています。

https://note.com/nakiusagi44

ー句ー
緑陰蝉の骸に集る蟻

ー夏の行方ー

雨ばかり降る夏には
光輝くものなど無くて
空に掛かる 二重の虹が
わたしの傷を 尚更広げる

口約束の先にある
未来が見え透いたものであっても
力無く微笑んでみせる…
わたしのさみしさが見えますか?

あなたを丸ごと愛していても
うつつよに 実りもたらす
悲願の愛の実は 熟するものか…

孤独な鳥は 夏の梢
ひとりであればあるほど 哭いて
いつ迄経っても孤独なことを
知っていながら 痛みに堪えきれない

哭いても晴れはしない空
ほんとうの夏を見たいと哭いて…
乾かぬ瞳に 降る雨また…雨

畔を濡らして止まぬまま
打ちひしがれた緑さえ
わたしと並んで 項垂れている

あなたはどうして誓うのか
行く先の無い 言葉並べて…

ーうたー

夏花火 崩れ煙の打ち沈み

  浴衣の群れの何処かさびしき
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