春雨も止みて長閑な陽の射せばさなぎ夢より醒めてふと化す
(harusamemo yamite nodokana hinosaseba
sanagi yumeyori same chou to kasu)
ー蝶 蛹を出るー
黙っていても 伝わることがあるとすれば
それは わたしの心の中に
穴の開いた部分を抜けていく風の音と
あなたの心を吹く風が どこかの海で 出逢うとき
あなたとわたしは 共鳴している・・・
あなたが 笑うときには
わたしもどこかで笑っていて
あなたが 憂鬱に沈むときには
わたしも 膝を抱えて 蹲っている
なにかの糸で 包まれたふたりは
さなぎのように丸まって 草のベッドに眠っていた
長いこと 長いこと
ある日 春の陽が射したので
コトリと扉が外されるように
さなぎの 扉が外されて 目を開けてみた景色
あなたは遠い場所から
蒼く広がる 同じものを見
どこかで わたしの鼓動を聞き分け
耳を欹ててくれただろうか・・・
わたしは そっと起き上がり
手を伸ばす あなたの音へ
静かで優しい あなたの音へ
あなたは そっと起き上がり
手を伸ばす わたしの音へ
か細く危うい わたしの音へ
あなたとわたしは 共鳴している・・・
今もむかしも ずっとむかしの春の日も
同じことを繰り返している
一度も姿を見たことのない
あなたへそっと
わたしへそっと
手を伸ばし続けている・・・
ー句ー
沈丁のそろそろ枯れの香は淡き
(jinchouno sorosorokreno kawa awaki)
☆ 近所の庭先では 昨日今日のあたたかさで 急に花が変わりました 沈丁花は 枯れの色を濃くし始めました 梅は近所ではそろそろ散り始め・・・
ほんとうに毎年目まぐるしい春です でも関東はまた 金曜に寒いとか・・・
花粉症の本格的に始まったわたしは もう目がかゆいし・・・風邪なんか引かぬよう 気をつけて下さいね・・・
鳴兎
