わたしの 好きな詩人の詩をひとつ 日曜日にひとつ 書いておきます・・。
たまにはいいよね・・・・。
ーちいさい 庭ー 石垣 りん
老婆は 長い道を潜り抜けて そこへ着いた
まつすぐに光に向かつて生きてきたのだろうか
それともくらやみに追われて 少しでも明るい方へとかけてきたのだろうか
子どもたちーー
苦労のつるに
苦労の実がなつてただけ
(だけどそんなこと 人にいえない)
老婆は今なお貧しい家に背を向けて
朝顔を育てる。
たぶん
まちがいなく自分のために
花咲いてくれるのは これだけ、青く細い苗
老婆は少女のように
目を輝かせていう
空色の美しい如路(じょろ)が欲しい、と。
(私的感想)-----
水色は 彼女の青春時代でもあっただろう・・・
失った青春 二度と来ない青春・・・(戦争中であったから)
自分の為には何一つなく 手元の青苗が
素直に彼女の手に寄って咲き開くことが
唯一の喜び・・・
哀しみも幸せも 失ったと思えばまた やってくる・・・
そんな繰返しが 生きるということなのかもしれない・・・。
過度な期待はしないがいい
過度な悲嘆も必要ない
王様にはなれないけれど 人並みにはやっていけるのだ
それで十分なのだ・・・
背後の影は寂しさをかみ殺す それすらも生きるってことだろう・・・。
健やかに生を満喫して頂きたく それが一番素敵な事だと。
ただ 生きて行く・・・。
ー句ー
朝顔の つる巻く先が 在りて伸び