ビルボード Hot 100 チャート解説 2014/09/20付 | ミスター洋楽のブログ

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歌詞の内容、曲ができた経緯や背景、ビルボードシングルチャートでの最高順位や各種記録など、少しずつですが新旧問わず、できるだけたくさんの曲についてコメントさせていただきます。

2014/09/20付 ビルボード Hot 100 トップ10解説


1位右上矢印 (先週2位、最高位1位)
Meghan Trainor(ミーガン・トレイナー) - All About That Bass
ついに綱取り。ミーガンはもちろん初めての1位。
女性リードアーティストのチャートデビュー曲が1位を獲得するのはイギー・アゼリアの "Fancy" に続いて今年2曲目。1年に2人の新人女性がNo.1になるというのは2008年のレオナ・ルイス("Bleeding Love")とケイティ・ペリー("I Kissed A Girl")以来だそうです。



2位右下矢印 (先週1位、最高位1位)
Taylor Swift(テイラー・スウィフト) - Shake It Off
ミーガンに押し出されて2週でトップの座から陥落。
テイラーはこの曲について、『いつも人に好き勝手言われるけど、それをコントロールすることはできないってことを思い知った。できるのはそれにどう反応するかだけ。』と語っています。
【記録】テイラー・スウィフト - ヒット曲ベスト20



3位右矢印 (先週3位、最高位2位)
Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ) - Anaconda
"Super Bass"、"Starships" と最近はポップよりになっていたニッキーが本来のハードコア・ラップに立ち返った曲。



4位右矢印 (先週4位、最高位4位)
Jessie J(ジェシー・J), Ariana Grande(アリアナ・グランデ) & Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ) - Bang Bang
車=ベッド、ドライブ=SEXというのはよく知られた隠喩ですが、この曲の歌詞には「キャデラック」、「ハーレー」、「フェラーリ」と、広告かと思うくらい車の名前が出てきています。



5位右上矢印 (先週6位、最高位5位)
Iggy Azalea(イギー・アゼリア) feat. Rita Ora - Black Widow
最高位更新でトップ5入り。
重低音を強調したビートにスネア・ドラムや電子音を加えた音が特徴的なトラップというジャンルの曲。もともとケイティ・ペリーが書いた曲だけに、サビの歌詞("I'm gonna love you, until you hate me."「嫌われるまであなたを愛するわ」という部分)には「らしさ」が出ています。



6位右下矢印 (先週5位、最高位2位)
Sam Smith(サム・スミス) - Stay With Me
アーティスト間でも評価が高い曲。クリス・ブラウンは 『そばに居てくれ/だってヘア・エクステ買ってあげたじゃないか/お金使ったんだぜ/借りがあるだろ』と、歌詞を変えたパロディ・バージョンをインスタグラムにアップしています。また、つい先日、チャーリー・XCXも見事なカヴァーを披露しています。



7位右上矢印 (先週8位、最高位1位)
MAGIC!(マジック!) - Rude
再上昇で15週目のトップ10。
『マジック!はレゲエとポップの新しい融合なんだ』と語っているフロントマンのナズリ・アトウェ。ただ、以前にもショーン・キングストンやシャギーらが同じことをやっており、この曲の成功の要因は楽曲的なことより歌詞的なことのほうが大きいような気がします。
【解説・和訳】MAGIC!(マジック!) - Rude



8位右下矢印 (先週7位、最高位4位)
Ariana Grande(アリアナ・グランデ) feat. Zedd - Break Free
"I only wanna die alive"(「私はただ全力で生きたいだけ」という意味)など、文法上おかしな歌詞が何か所もある曲。アリアナは嫌だったそうですが、プロデューサーのマックス・マーチンに逆らってもしょうがないと思ったそうです。



9位アップ (先週11位、最高位6位)
Maroon 5(マルーン5) - Maps
アルバムのリリース効果で再上昇、トップ10復帰。
今までのサウンドとは一線を画し、新しいマルーン5に進化したとの声がある一方で、アダム・レヴィーンのマルチトラック(多重録音)のヴォーカルは元ポリスのスティング風、曲全体はブルーノ・マーズの "Locked Out Of Heaven" 風とも言われています。



10位右下矢印 (先週9位、最高位8位)
Sia(シーア) - Chandelier
シャンデリアとはシーアが曲を提供しているビヨンセ、リアーナ、クリスティーナ・アギレラなどのアーティストたちのことという説もあり、もしかすると、彼女たちに振り回されて "1,2,3 drink" と一気飲みするように仕事をさせられている、という曲なのかもしれません。


以上、最新チャートのトップ10でした。