ビルボード Hot 100 チャート解説 2014/08/30付 | ミスター洋楽のブログ

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歌詞の内容、曲ができた経緯や背景、ビルボードシングルチャートでの最高順位や各種記録など、少しずつですが新旧問わず、できるだけたくさんの曲についてコメントさせていただきます。

2014/08/30付 ビルボード Hot 100 トップ10解説


1位右矢印 (先週1位、最高位1位)
MAGIC!(マジック!) - Rude
2位とは僅差ながら6週目の1位。個人的には今年の敢闘賞候補。
分かりやすいストーリーになっていることもヒットの一因だと思います。
【解説・和訳】MAGIC!(マジック!) - Rude



2位右上矢印 (先週4位、最高位2位)
Meghan Trainor(ミーガン・トレイナー) - All About That Bass
大関まで番付が上昇。 順調にトップ3入り。
体型をBass(低音、太い)とTreble(高音、細い)に例えているという点でもおもしろい曲。ビルボードによると、来週は "Rude" とは入れ替わりそうですが、1位にはなれないかも…(理由は末尾で)



3位右下矢印 (先週2位、最高位2位)
Sam Smith(サム・スミス) - Stay With Me
現在、アメリカで最も聴かれている曲ながらランクダウン。新設されたビルボードのアーティスト100のチャートでは1位を獲得しているサム・スミスですが、ロンドンで30日間にわたって開催されるiTunesフェスティバルに参加する(9月9日)ことが決まっています。



4位アップ (先週18位、最高位4位)
Ariana Grande(アリアナ・グランデ) feat. Zedd - Break Free
ビデオのリリース効果で急上昇。アリアナは4曲目、ゼッドは2曲目のTop10。
ネクスト・マライアと言われ続けたアリアナがEDMを取り入れることにより、マライア・キャリーの呪縛から完全に解き放たれ、同時に自分自身の殻を「打ち破った」曲。



5位右下矢印 (先週3位、最高位1位)
Iggy Azalea(イギー・アゼリア) feat. Charli XCX - Fancy
ビルボードのランキングをもとにスコア化したオールタイム・チャートではケイティ・ペリーの "E.T." と並び60位タイまで上昇しています。



6位右下矢印 (先週5位、最高位4位)
Nico & Vinz(ニコ&ヴィンス) - Am I Wrong
ラッパーに丸投げ(外注)したり、歌詞なしの間奏でやり過ごす埋められることが少なくないミドル8(真ん中の8小節、ブリッジ)まで良くできている曲。『もし僕の考えが間違ってるって言うのなら 正しくなんてなりたくない』という気が利いた歌詞、そしてサスペンス映画のBGMとしても使えそうなメロディ(ビデオ版のみ)が最後のフックを一段と引き立てていると思います。
【解説・和訳】Nico & Vinz(ニコ&ヴィンス) - Am I Wrong



7位右下矢印 (先週6位、最高位2位)
Ariana Grande(アリアナ・グランデ) feat. Iggy Azalea - Problem
内輪ではウィスパー・ソングと呼ばれていたこの曲、最初に "One less one less problem" という囁きの部分ができて、そこから膨らませて全体を完成させたそうです。
【和訳】Ariana Grande(アリアナ・グランデ) - Problem



8位アップ (先週15位、最高位8位)
Iggy Azalea(イギー・アゼリア) feat. Rita Ora - Black Widow
ビデオのリリース効果で急上昇。イギーは3曲目、リタ・オラは初のトップ10。
スティール・ドラムとベースの不気味なサウンドが特徴的な、一方通行気味のラブソング。ブラック・ウィドウとは毒クモの一種。リタ・オラのパートはケイティ・ペリーが作詞しています。



9位右下矢印 (先週8位、最高位8位)
Sia(シーア) - Chandelier
マリンバの上品で柔らかいサウンドが効果的に使用されている曲。シーアは、もともとリアーナかビヨンセに提供するつもりだったと明かしています。



10位右下矢印 (先週9位、最高位6位)
Jessie J(ジェシー・J), Ariana Grande(アリアナ・グランデ) & Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ) - Bang Bang
アーティスト表記が "featuring Nicki Minaj" ではなく、ニッキー・ミナージュもリード・アーティストとして併記されていることに注意。多くの評論家がこの曲における彼女のパフォーマンスを絶賛しています。



今週はアリアナ・グランデとイギー・アゼリア(複数のアーティスト)がトップ10に3曲ランクインするという56年のビルボードの歴史でも初めてというチャートになりました。特にアリアナはいずれもリード・アーティストとしてのランクインで、これは女性としてはアデルに続く快挙だそうです。

来週は、テイラー・スウィフトの型破りソング、"Shake It Off" が初登場1位を獲得できるかどうかに注目が集まっています。

以上、最新チャートのトップ10でした。