おかえりケータイ

6月7日、充電端子が破損した携帯電話を修理に出していたが、今日それをドコモショップに受け取りにいった。オレはカウンターの前に座り、店員が本家の携帯電話と代替機を並べて置いたのを黙って見つめた。

もちろん携帯電話が戻ってきたのは嬉しい。だがその隣に置かれた代替機も、三週間の時間をともに過ごし、いつしか愛着が湧きはじめていた。それが新居に引っ越した激動の日々だっただけに、なおさらそう感じる。

代替機から本家の携帯電話に、電話帳とブックマークのデータを移行してもらい、料金を払ったら、代替機はまた次の主人のために、まっさらになった。オレは携帯電話を受け取り、ドコモショップをあとにした。

さっそく携帯電話を操作してみる。三週間のブランクはあれど、さすがに使いやすい。それでも代替機がこなしてくれた仕事ぶりを、オレは忘れない。