みなさまこんばんは。

 

きのうは、

1600年にわたって続いてきた神事、

盟神探湯( くがたち )を見学してきました。

 

盟神探湯は裁判の一種として考えられ、煮え湯の入った釜に手を入れ「 正しき者にはヤケドなし、偽りしものはヤケドあり 」という極めて荒い裁判の方法です。

「 日本書紀 」によれば允恭( いんぎょう )天皇4年( 415 )氏姓制度の混乱を正すため、甘橿の神の前に諸氏を会して盟神探湯を行なったと伝えています。

現在では毎年4月、境内になる「 立石 」の前に釜を据え、嘘・偽りを正し、爽やかに暮らしたいという願いを込め、豊浦( とようら )・雷( いかづち )大字が氏子となって「 盟神探湯神事 」としてその形を保存・継承しています。

( 甘樫坐神社の看板より )

 

 

氏姓制度は、

その人の家柄( 氏 うじ  )と役職( 姓 かばね )を表すもので、

これを名乗ることによって地位と特権が保証される、というもの。

 

ところがこれを悪用して

不当な利益を得るヤツラが出てきたんでしょうね。

 

そういう悪い奴らをあぶり出し、

懲らしめるために行わられたのが

熱湯に手を突っ込ませる「 盟神探湯 」という裁判。

 

随分と荒っぽいやり方ですが、

これには

「 嘘をついたらこんな目に遭うんだぞ 」という

見せしめの意味合いもあったのかもしれません。

 

 

 

 

 

参拝者に配られた笹。

 

 

手を突っ込む釜がこれ。

かなり古いもののようで、脚のデザインが変わってますね。

 

 

準備をする地元の方々。

こうして地元の人によって受け継がれているからこそ、価値があるんですよね。

 

 

 

この甘樫坐神社には宮司様がおられませんので、

飛鳥坐神社の宮司様が務められます。

 

 

飛鳥坐神社はこの辺りの神社の総元締め。

村内を歩いていると、たまーにこの宮司様にお会いします。

 

 

 

 

 

 

 

ここからは

あすか劇団「 時空 」によるコミカルな寸劇で盟神探湯が再現されます。

 

裁かれるのは真ん中に座っている3人。

誰かが仏像を壊したらしく、その犯人がこの中にいるのでは?という裁判。

ちなみに、後ろに見える大きな屋根は、向原寺というこれまた歴史あるお寺です。

 

 

まずは白い服の男性から。

「 こんな熱いもん、手突っ込めるわけないやろ〜!」

 

 

「 あ”あ”あ”〜〜 あづいやんけ〜」

 

 

自分の番が終わった途端どSになる白服の男性。

裁判官と結託して、残りのふたりにお湯をかけまくります。

 

ガンガン薪をくべる裁判官と白服男。

白男「 もうちょっと熱い方がええんとちゃうかー 」

青男「 あかんあかんあかん、そこらへんでええがな 」

 

 

「 さ。どうぞ!いい湯加減でっせ 」

火、燃えすぎ。

 

 

 

最後はえんじ色の男。

 

 

で、結局誰が犯人だったのか、よくわかりませんでした。

 

しかし、誰が悪いと責めるまえに

まずは自分が正直でなければなりませんね!

 

神事が終わった後は、

参加者ひとりひとりが釜のお湯を笹にいただき、

嘘偽りなく爽やかに暮らせるようにと誓います。

 

この笹、私も貰ったのですが、

貰い損ねた隣の人にお譲りしました。

 

 

追伸

奈良県議会議員 山本のぶあきさんのブログの写真の中に

私が写りこんでました。

おヒマな方は探してみてください。