福岡でのイチゴ研修の日々。
そこで私が衝撃を受けた環境データを可視化する機械。
その存在が私の常識を打ち砕きました。
その機械を販売している会社を調べると、ある「国内トップクラスの農業資材メーカー」に行き着きました。
しかしその会社はただのメーカーではない。
オランダという世界トップレベル農業先進国の知見を日本に移植し、実際栽培をしている。
さらに、次世代の農業経営者を育てるための「アカデミー」まで運営しているというのです。
私が求めているのはこれだ!と直感で思いました。
とはいえ、
「なぜオランダ?」
「オランダって農業すごいの?」
そう思う方も多いと思います。
私も全く同じことを思いました。
調べてみると、世界トップクラスの農業国の"驚愕的事実"を知ることになります。
・面積は日本九州ほど
→意外と小さい国なんだ
・農産物輸出量は世界2位
→農業が主力産業なんだ
・トマトに関しては面積辺り(10a)の収穫量が日本の5倍以上。
→「5倍!?」
正直、意味が分かりませんでした。
「同じトマトで、なぜそこまで差が出るのか?」
その理由は明確でした。
そこには
・高軒高の巨大ハウス
・養液栽培
・環境制御
・データ管理
といった、徹底的に合理化された仕組みがありました。それはもう、私の知っている農業ではありませんでした。
完全に“産業”としての農業。
完全に“ビジネス”としての農業。
その時、私は思いました。
どうせやるなら世界レベルの農業をしたい!。
中途半端な農業はしたくない。
どうせ人生を賭けるなら、世界基準で戦いたい。
そして、
「やるならオランダ式栽培しかない」
と確信しました。
しかし、高みを目指すには、重すぎる代償がありました。
調べていくと、その研修施設は関東にありました。日本にいながら、世界レベルの農業を学べる場所がある。
私は福岡を離れ最先端の農業を学びたいと、妻に伝えました。そう告げた私に、妻から返ってきたのはとても現実的で切実な言葉でした。
「今の生活には耐えられない。
安定した職業についてほしい。
将来が不安過ぎる。」
大手を辞め、収入は減り、さらに見知らぬ土地へ向かおうとする私。
妻にとっては、農業を始めること自体がやはり受け入れられなかったそうです。
何度も話し合いを重ねたが最後まで理解は得られず、私達は別々の道を歩むという決断をしました。
キャリアを捨て、安定を捨て、そして、最も大切だった家庭も失った。
失ったものは大きいですが、それを犠牲にしてでも自分の求める農業をしたいという「強い覚悟」が私の中にはありました。
元々、農業を始めようと考えた時にイチゴかトマトで悩んでいました。
収益性の高い野菜で選んでいたからです。
ただ、当時住んでいたのが福岡、妻が地元から離れたくないという思いもあり福岡で農業始めるならイチゴが始めやすいという理由もありイチゴでした。
しかし、離婚を機に福岡からも離れる事になり、改めて自分の進む道を考え決めました。
「トマトをやろう」
幼い頃から、実家で見てきた作物。
そして、世界基準の技術が確立されている作物。
それが、トマトでした。
また、研修していたイチゴ農家さんに事情を説明し辞める事も伝えました。
「レベルの高いところで学んだ方がT君の為になるから正しい決断だと思うよ、ずっと応援してる」
本当に感謝の気持ちしか出てきませんでした。
このイチゴ農家さんとの出会いがなければ私の人生は大きく違ったものなっていたかもしれません。
本当にありがとうございました。
2024年8月、こうして私は福岡を離れ新たな研修先へと向かいました。
今回はここまでになります!
次回、「初めて見る世界基準の現場」
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回もお楽しみに!