今回はスチルないです。
楽しみにしていた方(いないか)すいません。ふふ
「はあ・・・・。」
主人公はベッドに横たわっていた─────
(まさか伊吹くんが戻ってくるなんて───……)
主人公はうつぶせになって、今日のことを思い返していた
───────回想シーン
「いっ伊吹くん!?」
「おう。元気そうだな」
伊吹の顔をじっと見ていて言葉を出すということも忘れていたが、ハッと我に返り急いで傘に入れてあげた
「濡れてる・・・風邪ひくよ・・?」
主人公は少し緊張しながらカバンからタオルを取り出して頭を拭いてあげた
「体であっためてくれんの?」
「え?!」
一瞬タオルを拭いていた手を止めて伊吹を見ると、伊吹は主人公の顔を見て噴き出した
「ほんとからかいがいがあるよな、○○って」
「なっ・・・・!?」
くくっと笑う伊吹を見て主人公は顔を赤くした
「もうっ・・・・」
伊吹の笑い顔を見て、相変わらず変わらない伊吹の様子に少し安心した。
「このネコ誰か拾ってくれねーかな・・」
「私・・今寮だからなあ・・」
主人公が悩んでいると、伊吹は
「え、○○寮になったんだ?」
と言って驚いた表情を見せた
(そっか、伊吹くんがアメリカに行ったあとだもんね─…)
「うん、親が大阪行っちゃってさ・・」
「そうなんだ。残念だな」
(え…─?
残念ってどういう意味だろう・・・・・
河原にもういけないってことなのかな───…?)
主人公が考え込んでいると、ぐっと傘を持つ主人公の手の上から握り
「おまえが濡れてどーすんだよ。」
と傘を主人公寄りにした。
「とりあえずこのネコは俺んちつれて帰るわ。」
「あ、ありがとう」
ゴロゴロとのどを鳴らして伊吹の服の中で嬉しそうにしているネコを主人公は見つめていた
(伊吹くん、優しいなあ・・・)
「俺帰るから。また明日な」
伊吹は主人公に傘を渡すと雨の中走り出した
「あっ・・・・・・!!」
主人公は何か言おうとしたので、伊吹は足を止め、手で雨から身を守りながら「どうした?」と言った
「また、一緒に走りたいな。
河原で・・・・
ダメかなあ?」
少し不安げな顔で言う主人公に、ふっと優しい顔で
「バーカ。ダメなわけないだろ。
また走ろうな」
と言ってくるっと背を向け走っていった
主人公は伊吹の後ろ姿をずっと見つめていた─────……。
─────────────
(そういえば、伊吹くんに聞けなかったけど、渚さんはもう大丈夫なのかな・・)
そんなことを考えているうちに、主人公は眠りについていた──…。
─────次の日
教室に行くと大翔とアキラと栄子がもう来ていた
「おす」
「あっみんなおはよ~」
「○○聞いてよ~、風間くんったらノロケ話しかしないの。」
「な・・・・・!?そんなことねーよ!!」
と顔を赤くしながら否定する大翔
「ノロケ・・・?」
「コイツ、本当は○○のこと初めてみたときから好きだったんだぜ~」
「ええ?嘘だあ・・」
少し疑う主人公
「アキラ、お前後でしばく」
その時教室がザワッとした
「ん?」
みんなが一瞬声を失った
「瞬!!!!!!!!!!」
大翔とアキラはすぐさま伊吹のところへ駆け寄った
「よう」
「いつ帰ってきたんだよー!!連絡くらいくれよな」
アキラが笑いながら瞬のお腹を殴る
「なんかお前変わったな」
大翔がまじまじと見る
「かな?すこし背のびたかも。毎日食って寝る生活だったし」
「アメリカ堪能してんじゃねーよ」
大翔は笑った
伊吹はふっと視線を主人公のところに向けると、
「はよ」
と笑いかけてくれた
「あ、おはよ・・・」
と照れる主人公をみた大翔は面白くなさそうな顔をして
「瞬、俺ら今付き合ってるから。だから手出すんじゃねーぞ」
と言った
「そうなんだ?それは残念」
すこし驚いた後に、いたずらっぽく笑う伊吹を見て主人公は何故か複雑な気持ちになっていた。
「でもよかった。無事帰ってこれて」
「うん。アメリカは物騒だったしねー。まあ、○○らには本当に感謝してるよ」
「渚とはどうなったんだよ?」
大翔がそう言った瞬間の、伊吹の複雑な表情を主人公は見逃さなかった
「あいつは、今頑張ってるよ」
「治ったの?」
「まあ、完治はしてないけどいい方向に進んでる」
「よかったなー渚のやつ」
アキラは嬉しそうに笑う
キ─ンコ─ンカ─ンコ─ン・・・
「あ、予鈴。次移動だよ!!!」
栄子は教科書を取りに自分の席へ行った
不安げな顔で伊吹を見つめていると、
「どうしたの?そんな不細工な顔して」
と言われ
「な・・・?!」
主人公が怒ろうとすると、伊吹は大翔の見ていない隙に主人公の腕を掴み
「今日、河原で待ってるから」
と耳もとでささやき、自分の席へ行った
(伊吹くん────……)
少し会ってない間に成長した伊吹は前よりたくましくなっていて、ドキドキしてしまう主人公だった
──────夜、部活が終わり急いでジャージ姿に着替えて河原へと走ると、伊吹はまだもう来ていた
「早いな……って走ってこなくてよかったのに」
笑って手を差し伸べてくれる伊吹
伊吹の手を掴んで、土手の方へ降り、二人は座った
「あーなんかここもひさびさだな・・・」
「久しぶりだね…」
少し緊張気味な主人公
「そうだな。俺はまたこうして河原で○○に会えるのが楽しみだったよ」
「え──……」
ドキッ────……
「大翔と付き合ったんだ。おめでとう」
「・・・うん」
(なんで私・・・うろたえてるの───…)
「まあ正直複雑な気持ちもあったけど、やっぱり嬉しさの方が強いかな。」
「・・・・」
「渚のことなんだけどさ・・・
おかげであの後会えたよ。
空港で待ってたんだ。
いきなり会ったときのあいつの顔
───今でも忘れられない……
すげ──……生まれて初めてなくらい幸せな毎日だったよ。
ガキの頃の話を夜中じゅうしたり
あてもなくアメリカの街をどこまでもふたりで歩いて・・・
○○の話もしたよ」
「わたし…?」
「ああ。
渚のやつ、相当○○が気に入ったんだろうな。
お前の後押しがなかったら俺も会えてなかったと思う。ありがとな」
「私なんて全然・・・」
焦って首を振る主人公
「だけど・・・
そんな日は長くは続かなかった。
毎日アイツは病院に通って自分のことを頑張ってるのに俺はいつも家で待ってることしか出来なかった
俺こんなんでいいのかなって何度も思った
俺がこーゆー性格だからかもしれないけど、何もない所でなにか目標を見つけるのはすげー難しいことだって知った───……」
「・・・うん」
伊吹はハッと主人公を見て、少し悲しそうな顔で
「ごめん。こんな話したってつまらないよな」
「うっううん!!そんなことない!!」
(そんなことないよ…
むしろ嬉しいよ───・・・)
「・・・・なんでかな
○○にはいつもこんな話
しちまうな
仲間にも話せないことを──」
ふっと川を見ながら言う伊吹を主人公は見つめていた
「そろそろ走るか」
「────うん・・・」
二人は立ち上がり、いつものコースを走りだした
────────寮
「お前どこいってたんだよ!!」
大翔は少し怒り気味だった
後ろには千葉先輩と神坂先輩もいた
「え・・・」
「すぐ帰るし携帯に電話してもでねーし。なんかあったのかと思った・・・」
「ちょっと散歩しに・・」
(あ・・嘘ついちゃった・・)
「なげーよ!!」
「○○ちゃん、ジャージで散歩って」
クスクスと笑う神坂先輩
「だからそんなに心配することないって言っただろ。」
千葉先輩も冷静に言った
「コイツ、急に部屋に飛び込んできて○○が連絡でないし部屋にもいないって叫びだして
誰かにおそわれたかもしれないってみっともない程あわててやんの」
神坂先輩がそういうと大翔は顔を赤くして
「余計なこと言わないでください」
と怒った
(ズキン─────……)
「腹へったからとっとと食べようぜ」
「かっ風間くん・・・」
行こうとする大翔を止める
「ごめんね」
そう言うと少し怒っているが、心配そうな顔で
「謝るならメールでも入れとけアホっ
もーいい ほら、行こうぜ」
(そうじゃないの
そうじゃない・・・
あたし、伊吹くんがほうっておけなかったの
ごめん──……)
楽しみにしていた方(いないか)すいません。ふふ
「はあ・・・・。」
主人公はベッドに横たわっていた─────
(まさか伊吹くんが戻ってくるなんて───……)
主人公はうつぶせになって、今日のことを思い返していた
───────回想シーン
「いっ伊吹くん!?」
「おう。元気そうだな」
伊吹の顔をじっと見ていて言葉を出すということも忘れていたが、ハッと我に返り急いで傘に入れてあげた
「濡れてる・・・風邪ひくよ・・?」
主人公は少し緊張しながらカバンからタオルを取り出して頭を拭いてあげた
「体であっためてくれんの?」
「え?!」
一瞬タオルを拭いていた手を止めて伊吹を見ると、伊吹は主人公の顔を見て噴き出した
「ほんとからかいがいがあるよな、○○って」
「なっ・・・・!?」
くくっと笑う伊吹を見て主人公は顔を赤くした
「もうっ・・・・」
伊吹の笑い顔を見て、相変わらず変わらない伊吹の様子に少し安心した。
「このネコ誰か拾ってくれねーかな・・」
「私・・今寮だからなあ・・」
主人公が悩んでいると、伊吹は
「え、○○寮になったんだ?」
と言って驚いた表情を見せた
(そっか、伊吹くんがアメリカに行ったあとだもんね─…)
「うん、親が大阪行っちゃってさ・・」
「そうなんだ。残念だな」
(え…─?
残念ってどういう意味だろう・・・・・
河原にもういけないってことなのかな───…?)
主人公が考え込んでいると、ぐっと傘を持つ主人公の手の上から握り
「おまえが濡れてどーすんだよ。」
と傘を主人公寄りにした。
「とりあえずこのネコは俺んちつれて帰るわ。」
「あ、ありがとう」
ゴロゴロとのどを鳴らして伊吹の服の中で嬉しそうにしているネコを主人公は見つめていた
(伊吹くん、優しいなあ・・・)
「俺帰るから。また明日な」
伊吹は主人公に傘を渡すと雨の中走り出した
「あっ・・・・・・!!」
主人公は何か言おうとしたので、伊吹は足を止め、手で雨から身を守りながら「どうした?」と言った
「また、一緒に走りたいな。
河原で・・・・
ダメかなあ?」
少し不安げな顔で言う主人公に、ふっと優しい顔で
「バーカ。ダメなわけないだろ。
また走ろうな」
と言ってくるっと背を向け走っていった
主人公は伊吹の後ろ姿をずっと見つめていた─────……。
─────────────
(そういえば、伊吹くんに聞けなかったけど、渚さんはもう大丈夫なのかな・・)
そんなことを考えているうちに、主人公は眠りについていた──…。
─────次の日
教室に行くと大翔とアキラと栄子がもう来ていた
「おす」
「あっみんなおはよ~」
「○○聞いてよ~、風間くんったらノロケ話しかしないの。」
「な・・・・・!?そんなことねーよ!!」
と顔を赤くしながら否定する大翔
「ノロケ・・・?」
「コイツ、本当は○○のこと初めてみたときから好きだったんだぜ~」
「ええ?嘘だあ・・」
少し疑う主人公
「アキラ、お前後でしばく」
その時教室がザワッとした
「ん?」
みんなが一瞬声を失った
「瞬!!!!!!!!!!」
大翔とアキラはすぐさま伊吹のところへ駆け寄った
「よう」
「いつ帰ってきたんだよー!!連絡くらいくれよな」
アキラが笑いながら瞬のお腹を殴る
「なんかお前変わったな」
大翔がまじまじと見る
「かな?すこし背のびたかも。毎日食って寝る生活だったし」
「アメリカ堪能してんじゃねーよ」
大翔は笑った
伊吹はふっと視線を主人公のところに向けると、
「はよ」
と笑いかけてくれた
「あ、おはよ・・・」
と照れる主人公をみた大翔は面白くなさそうな顔をして
「瞬、俺ら今付き合ってるから。だから手出すんじゃねーぞ」
と言った
「そうなんだ?それは残念」
すこし驚いた後に、いたずらっぽく笑う伊吹を見て主人公は何故か複雑な気持ちになっていた。
「でもよかった。無事帰ってこれて」
「うん。アメリカは物騒だったしねー。まあ、○○らには本当に感謝してるよ」
「渚とはどうなったんだよ?」
大翔がそう言った瞬間の、伊吹の複雑な表情を主人公は見逃さなかった
「あいつは、今頑張ってるよ」
「治ったの?」
「まあ、完治はしてないけどいい方向に進んでる」
「よかったなー渚のやつ」
アキラは嬉しそうに笑う
キ─ンコ─ンカ─ンコ─ン・・・
「あ、予鈴。次移動だよ!!!」
栄子は教科書を取りに自分の席へ行った
不安げな顔で伊吹を見つめていると、
「どうしたの?そんな不細工な顔して」
と言われ
「な・・・?!」
主人公が怒ろうとすると、伊吹は大翔の見ていない隙に主人公の腕を掴み
「今日、河原で待ってるから」
と耳もとでささやき、自分の席へ行った
(伊吹くん────……)
少し会ってない間に成長した伊吹は前よりたくましくなっていて、ドキドキしてしまう主人公だった
──────夜、部活が終わり急いでジャージ姿に着替えて河原へと走ると、伊吹はまだもう来ていた
「早いな……って走ってこなくてよかったのに」
笑って手を差し伸べてくれる伊吹
伊吹の手を掴んで、土手の方へ降り、二人は座った
「あーなんかここもひさびさだな・・・」
「久しぶりだね…」
少し緊張気味な主人公
「そうだな。俺はまたこうして河原で○○に会えるのが楽しみだったよ」
「え──……」
ドキッ────……
「大翔と付き合ったんだ。おめでとう」
「・・・うん」
(なんで私・・・うろたえてるの───…)
「まあ正直複雑な気持ちもあったけど、やっぱり嬉しさの方が強いかな。」
「・・・・」
「渚のことなんだけどさ・・・
おかげであの後会えたよ。
空港で待ってたんだ。
いきなり会ったときのあいつの顔
───今でも忘れられない……
すげ──……生まれて初めてなくらい幸せな毎日だったよ。
ガキの頃の話を夜中じゅうしたり
あてもなくアメリカの街をどこまでもふたりで歩いて・・・
○○の話もしたよ」
「わたし…?」
「ああ。
渚のやつ、相当○○が気に入ったんだろうな。
お前の後押しがなかったら俺も会えてなかったと思う。ありがとな」
「私なんて全然・・・」
焦って首を振る主人公
「だけど・・・
そんな日は長くは続かなかった。
毎日アイツは病院に通って自分のことを頑張ってるのに俺はいつも家で待ってることしか出来なかった
俺こんなんでいいのかなって何度も思った
俺がこーゆー性格だからかもしれないけど、何もない所でなにか目標を見つけるのはすげー難しいことだって知った───……」
「・・・うん」
伊吹はハッと主人公を見て、少し悲しそうな顔で
「ごめん。こんな話したってつまらないよな」
「うっううん!!そんなことない!!」
(そんなことないよ…
むしろ嬉しいよ───・・・)
「・・・・なんでかな
○○にはいつもこんな話
しちまうな
仲間にも話せないことを──」
ふっと川を見ながら言う伊吹を主人公は見つめていた
「そろそろ走るか」
「────うん・・・」
二人は立ち上がり、いつものコースを走りだした
────────寮
「お前どこいってたんだよ!!」
大翔は少し怒り気味だった
後ろには千葉先輩と神坂先輩もいた
「え・・・」
「すぐ帰るし携帯に電話してもでねーし。なんかあったのかと思った・・・」
「ちょっと散歩しに・・」
(あ・・嘘ついちゃった・・)
「なげーよ!!」
「○○ちゃん、ジャージで散歩って」
クスクスと笑う神坂先輩
「だからそんなに心配することないって言っただろ。」
千葉先輩も冷静に言った
「コイツ、急に部屋に飛び込んできて○○が連絡でないし部屋にもいないって叫びだして
誰かにおそわれたかもしれないってみっともない程あわててやんの」
神坂先輩がそういうと大翔は顔を赤くして
「余計なこと言わないでください」
と怒った
(ズキン─────……)
「腹へったからとっとと食べようぜ」
「かっ風間くん・・・」
行こうとする大翔を止める
「ごめんね」
そう言うと少し怒っているが、心配そうな顔で
「謝るならメールでも入れとけアホっ
もーいい ほら、行こうぜ」
(そうじゃないの
そうじゃない・・・
あたし、伊吹くんがほうっておけなかったの
ごめん──……)