「え・・ここ・・」
連れてこられた場所は
人気のないデパートの屋上だった。
「なにするの?」
「いいから。まあ座れよ」
大翔は目の前にあるイスを指した
「・・・??」
主人公は言われるままに座った
大翔は時計に目をやり
「あと少しか・・・」とつぶやいた
「え?」
「なんもねーよ。」
「風間くんも、そっちいないで横座ったら?」
「いや、俺はいい」
「そっか。
ねぇ、風間くんって女の子苦手ってほんと?」
「苦手ってか興味ねー。」
「なんで?逆に風間くんぐらいのルックスだったら女はべらかしててもおかしくないよ?」
「はべらかすって・・・。
んなもん好きなやつと二人で一緒にいれればそれだけでいいんだよ。俺は」
「好きな子かあ・・・」
その時、栄子の言葉が脳裏に浮かんだ
『風間くんなら幸せにしてくれそう────……』
(か・・風間くんが私なんか好きなわけ・・・)
考えると顔が熱くなってきてしまった。
その瞬間大翔が主人公に近づいてきた
「えっちょっ・・・」
主人公は照れながら焦っていた
「まだ・・・風間くんのことちゃんと考えたこと────・・・・!!!」
バサッッッ
「・・・・え?」
主人公は急に大翔の学ランを被され視界が真っ暗になった
「なにゴチャゴチャいってんだよ?
それより、今から俺が3秒数えるから、0になったらその学ラン剥がせよ」
「えぇ・・・?!」
混乱して状況がつかめない主人公をよそに、大翔は「3」と数え出す
「2
1
」
「0」
バサッッッと主人公が剥がしたその瞬間
ピュ────・・・
ドンドン
「わあ・・・・・!」
「この場所、穴場なんだ」
近所の遊園地で期間限定の花火が打ち合げられていた
「綺麗・・・・」
あまりの綺麗さに
主人公は声も出なかった
何百発も花火が打ちあがり、花火は静かに消えていった
「・・・・なんかまだ別世界にいるかんじ!!」
主人公が興奮して大翔の顔を見ると大翔は嬉しそうに主人公をみた
「なっなに・・?」
「や、ほんと単純な奴だなって」
大翔は笑った
「単純で悪かったわね!!
・・・・でも・・・風間くんはいつも私をこうやって元気づけてくれるよね。。
ありがとう」
大翔は少し赤くなった
「お礼はこれで許してやるよ」
「え?」
大翔の顔が主人公に近づいてくる
「え・・・ちょっ・・・・・!!かざ・・・!!」
(犯される────・・・!!)
プルルルルル・・・・・
「あっ・・お母さんから電話だ」
パッと顔をそらし、電話にでた
「んだよこのタイミング・・」
大翔はがっくりとした
「はい・・どうしたの?・・・え・・?うん、わかった」
「母さんなんて?」
「んー、家帰ってこいって。なんだろ、珍しいな」
「おー。もうこんな時間だし、帰るか。送るわ」
二人は歩きながらいろんな話をした
「風間くんの家ってどこ?」
「俺、寮入ってるんだ」
「家遠いの?」
「まあー通える遠さだけど、朝練早いし、安いからさ」
「へぇ~!寮とか初耳!!」
「遊びにこいよ」
「やだ。何されるかわかんないもん」
「てめ・・」
「あっ、私家ここ曲がったとこだから」
「おー。じゃあまたな」
二人は別れ、主人公は家へと向かった
──────○○家
「ただいまあ」
「あー○○!!
聞いてよ~!!
お父さん、仕事で昇格したのよ!!」
「えーすごいじゃん!!」
「それでね、大阪よ~!!」
「・・・・・え?」
「大阪に転勤よ!!あぁ・・お母さん関西弁にあこがれてたのよね~・・うそやん!!すっきやで~!!・・キャー!!」
興奮している母をよそに、状況についていけない主人公
「え・・
私も・・・?」
「そうよ?当たり前じゃない!!大阪よー!!待っててたこ焼きー!!」
主人公は唖然とした
「やだ!!私ここに残る!!」
「そんな・・女の子一人でこんな広い部屋暮らすなんて危ないでしょ」
「やだ!!せっかく受験して受かったのに・・」
母親は困った顔をして考えた
「お母さんもほんとはこのまま行かせたあげたいけど・・・」
「・・・・そんな!!」
主人公は走って部屋へ閉じこもった
「あっ・・○○!!!」
(なんでこんな時期に転校なんて───………)
その日、母がどんなに頼んでも部屋のドアが開くことはなかった──………
─────次の日
「○○、今学校に電話があって今日の放課後お母さんが学校にくるようだが・・・どうかしたのか?」
佐藤先生が心配して教室へ来た
「先生・・・。
私、転勤しなきゃならないんです・・・」
「えぇ・・・・?!」
栄子、アキラ、大翔が驚いた
「でも・・私はここにいたい。せっかく憧れの高校に入れて、友達ができて、部活も頑張ろうって・・・・」
主人公はうつむいた
「転勤なあ・・・。」
「先生、寮とか空いてないの?」
大翔が急に割り込んできた
「おー!!そうだ、寮に住めばいいじゃないか」
「え・・?」
「今年は部屋も空いてるしな。サッカー部と野球部専用の寮になってるけど、責任者は俺だから安全だと思うんだけどなあ。」
「○○!!俺の部屋に一緒に住むか」
「それはさせん」
先生が即答で却下した。
「でも・・・親がなんて言うか・・・」
「まあ放課後、教室へ来るように言ってるから○○も一緒にお願いしよう」
「先生~…!!」
「その代わり化学をもう少し勉強しろ。お前、最下位だったぞ。」
「げぇ・・・」
「じゃあまた放課後な」
そういうと先生は教室から出て行った
「佐藤先生・・・いいかも・・」
栄子はうっとりしている
「栄子・・・」
主人公は呆れた
「でもよかったな、引っ越さなくてすむかもしれないな」
「風間くんありがとう~!!今日頑張ってみるよ!!」
「おー!!」
「今日は私と沙也加でマネージャーやっとくし、先輩にも言っておくね!!」
「ありがとー!!!!」
─────放課後
教室に先生と二人でいると、主人公の母がやってきた
「どうも、いつも娘がお世話になってます」
「いえ、こちらこそわざわざお越しいただいてすいません。どうぞお掛けください」
主人公と母はイスに座り、向き合うように佐藤先生もイスに座った
「ご用件というのは・・・」
「はい。それが、こんな時期に主人の転勤が決まってしまって・・・」
「娘さんから今朝伺いました。娘さんは、残りたいようですが・・」
「私も本当は残してやりたいのですが、女の子一人は危ないと・・・」
「先ほど娘さんにもお話しましたが、寮で住むのはいかがでしょうか?」
「寮・・?」
「この学校にはスポーツ推薦でくる子が多く、寮があるんです。スポーツ推薦者が主に寮に入ることを許可されるんですが、○○んは部活もサッカーのマネージャーとして頑張っているようですし、私が認めます。責任者は私なのですが、安全をお約束します」
「でも・・・先生だってずっと生徒を監視しているわけじゃないでしょう?いくら寮だからといって・・心配です。」
「お母さん!!」
「それに・・・・○○、サッカー部のマネージャーだってそんなに大したことできないでしょ?あんたみたいに遊びで部活やってる子なんかいないわよ」
その時だった
ガラッッ
「そんなことねーよ!!!」
勢いよく出てきたのは大翔だった
後ろには千葉先輩もいた
(風間くんに・・・ちっ千葉先輩?!)
主人公は思わず目を疑った
「同じクラスの風間大翔っていいます。俺、うまくこーゆーの言えないけど、○○はマネージャーとしてすげー頑張ってます。○○のおかげでサッカー頑張ろうって思ってる人、俺以外にも絶対いるはずです!!!!」
「サッカー部2年の千葉といいます。娘さんはサッカー部に必要な存在です。寮のことは、僕も彼女を見とくんで安心してください」
と千葉先輩も言った
「あらあら・・・」
主人公の母はびっくりしている
「生徒達もこういってるようですし、お母さん、娘さんに学生生活楽しませてあげてください」
先生は頭を下げた
「まあ・・・○○はいい学校へ来たわね。わかった、お父さんには私から説得しとく。
その代わり、なにか問題起こしたら大阪つれて行くで~!!なーんてね!!ほほほ」
「では、私はこれにて失礼します」
母はうれしそうに教室を出て行った
こうして、主人公の寮生活が始まった
が
これから波乱万丈な人生になることを、主人公はまだ知らない────・・・・
連れてこられた場所は
人気のないデパートの屋上だった。
「なにするの?」
「いいから。まあ座れよ」
大翔は目の前にあるイスを指した
「・・・??」
主人公は言われるままに座った
大翔は時計に目をやり
「あと少しか・・・」とつぶやいた
「え?」
「なんもねーよ。」
「風間くんも、そっちいないで横座ったら?」
「いや、俺はいい」
「そっか。
ねぇ、風間くんって女の子苦手ってほんと?」
「苦手ってか興味ねー。」
「なんで?逆に風間くんぐらいのルックスだったら女はべらかしててもおかしくないよ?」
「はべらかすって・・・。
んなもん好きなやつと二人で一緒にいれればそれだけでいいんだよ。俺は」
「好きな子かあ・・・」
その時、栄子の言葉が脳裏に浮かんだ
『風間くんなら幸せにしてくれそう────……』
(か・・風間くんが私なんか好きなわけ・・・)
考えると顔が熱くなってきてしまった。
その瞬間大翔が主人公に近づいてきた
「えっちょっ・・・」
主人公は照れながら焦っていた
「まだ・・・風間くんのことちゃんと考えたこと────・・・・!!!」
バサッッッ
「・・・・え?」
主人公は急に大翔の学ランを被され視界が真っ暗になった
「なにゴチャゴチャいってんだよ?
それより、今から俺が3秒数えるから、0になったらその学ラン剥がせよ」
「えぇ・・・?!」
混乱して状況がつかめない主人公をよそに、大翔は「3」と数え出す
「2
1
」
「0」
バサッッッと主人公が剥がしたその瞬間
ピュ────・・・
ドンドン
「わあ・・・・・!」
「この場所、穴場なんだ」
近所の遊園地で期間限定の花火が打ち合げられていた
「綺麗・・・・」
あまりの綺麗さに
主人公は声も出なかった
何百発も花火が打ちあがり、花火は静かに消えていった
「・・・・なんかまだ別世界にいるかんじ!!」
主人公が興奮して大翔の顔を見ると大翔は嬉しそうに主人公をみた
「なっなに・・?」
「や、ほんと単純な奴だなって」
大翔は笑った
「単純で悪かったわね!!
・・・・でも・・・風間くんはいつも私をこうやって元気づけてくれるよね。。
ありがとう」
大翔は少し赤くなった
「お礼はこれで許してやるよ」
「え?」
大翔の顔が主人公に近づいてくる
「え・・・ちょっ・・・・・!!かざ・・・!!」
(犯される────・・・!!)
プルルルルル・・・・・
「あっ・・お母さんから電話だ」
パッと顔をそらし、電話にでた
「んだよこのタイミング・・」
大翔はがっくりとした
「はい・・どうしたの?・・・え・・?うん、わかった」
「母さんなんて?」
「んー、家帰ってこいって。なんだろ、珍しいな」
「おー。もうこんな時間だし、帰るか。送るわ」
二人は歩きながらいろんな話をした
「風間くんの家ってどこ?」
「俺、寮入ってるんだ」
「家遠いの?」
「まあー通える遠さだけど、朝練早いし、安いからさ」
「へぇ~!寮とか初耳!!」
「遊びにこいよ」
「やだ。何されるかわかんないもん」
「てめ・・」
「あっ、私家ここ曲がったとこだから」
「おー。じゃあまたな」
二人は別れ、主人公は家へと向かった
──────○○家
「ただいまあ」
「あー○○!!
聞いてよ~!!
お父さん、仕事で昇格したのよ!!」
「えーすごいじゃん!!」
「それでね、大阪よ~!!」
「・・・・・え?」
「大阪に転勤よ!!あぁ・・お母さん関西弁にあこがれてたのよね~・・うそやん!!すっきやで~!!・・キャー!!」
興奮している母をよそに、状況についていけない主人公
「え・・
私も・・・?」
「そうよ?当たり前じゃない!!大阪よー!!待っててたこ焼きー!!」
主人公は唖然とした
「やだ!!私ここに残る!!」
「そんな・・女の子一人でこんな広い部屋暮らすなんて危ないでしょ」
「やだ!!せっかく受験して受かったのに・・」
母親は困った顔をして考えた
「お母さんもほんとはこのまま行かせたあげたいけど・・・」
「・・・・そんな!!」
主人公は走って部屋へ閉じこもった
「あっ・・○○!!!」
(なんでこんな時期に転校なんて───………)
その日、母がどんなに頼んでも部屋のドアが開くことはなかった──………
─────次の日
「○○、今学校に電話があって今日の放課後お母さんが学校にくるようだが・・・どうかしたのか?」
佐藤先生が心配して教室へ来た
「先生・・・。
私、転勤しなきゃならないんです・・・」
「えぇ・・・・?!」
栄子、アキラ、大翔が驚いた
「でも・・私はここにいたい。せっかく憧れの高校に入れて、友達ができて、部活も頑張ろうって・・・・」
主人公はうつむいた
「転勤なあ・・・。」
「先生、寮とか空いてないの?」
大翔が急に割り込んできた
「おー!!そうだ、寮に住めばいいじゃないか」
「え・・?」
「今年は部屋も空いてるしな。サッカー部と野球部専用の寮になってるけど、責任者は俺だから安全だと思うんだけどなあ。」
「○○!!俺の部屋に一緒に住むか」
「それはさせん」
先生が即答で却下した。
「でも・・・親がなんて言うか・・・」
「まあ放課後、教室へ来るように言ってるから○○も一緒にお願いしよう」
「先生~…!!」
「その代わり化学をもう少し勉強しろ。お前、最下位だったぞ。」
「げぇ・・・」
「じゃあまた放課後な」
そういうと先生は教室から出て行った
「佐藤先生・・・いいかも・・」
栄子はうっとりしている
「栄子・・・」
主人公は呆れた
「でもよかったな、引っ越さなくてすむかもしれないな」
「風間くんありがとう~!!今日頑張ってみるよ!!」
「おー!!」
「今日は私と沙也加でマネージャーやっとくし、先輩にも言っておくね!!」
「ありがとー!!!!」
─────放課後
教室に先生と二人でいると、主人公の母がやってきた
「どうも、いつも娘がお世話になってます」
「いえ、こちらこそわざわざお越しいただいてすいません。どうぞお掛けください」
主人公と母はイスに座り、向き合うように佐藤先生もイスに座った
「ご用件というのは・・・」
「はい。それが、こんな時期に主人の転勤が決まってしまって・・・」
「娘さんから今朝伺いました。娘さんは、残りたいようですが・・」
「私も本当は残してやりたいのですが、女の子一人は危ないと・・・」
「先ほど娘さんにもお話しましたが、寮で住むのはいかがでしょうか?」
「寮・・?」
「この学校にはスポーツ推薦でくる子が多く、寮があるんです。スポーツ推薦者が主に寮に入ることを許可されるんですが、○○んは部活もサッカーのマネージャーとして頑張っているようですし、私が認めます。責任者は私なのですが、安全をお約束します」
「でも・・・先生だってずっと生徒を監視しているわけじゃないでしょう?いくら寮だからといって・・心配です。」
「お母さん!!」
「それに・・・・○○、サッカー部のマネージャーだってそんなに大したことできないでしょ?あんたみたいに遊びで部活やってる子なんかいないわよ」
その時だった
ガラッッ
「そんなことねーよ!!!」
勢いよく出てきたのは大翔だった
後ろには千葉先輩もいた
(風間くんに・・・ちっ千葉先輩?!)
主人公は思わず目を疑った
「同じクラスの風間大翔っていいます。俺、うまくこーゆーの言えないけど、○○はマネージャーとしてすげー頑張ってます。○○のおかげでサッカー頑張ろうって思ってる人、俺以外にも絶対いるはずです!!!!」
「サッカー部2年の千葉といいます。娘さんはサッカー部に必要な存在です。寮のことは、僕も彼女を見とくんで安心してください」
と千葉先輩も言った
「あらあら・・・」
主人公の母はびっくりしている
「生徒達もこういってるようですし、お母さん、娘さんに学生生活楽しませてあげてください」
先生は頭を下げた
「まあ・・・○○はいい学校へ来たわね。わかった、お父さんには私から説得しとく。
その代わり、なにか問題起こしたら大阪つれて行くで~!!なーんてね!!ほほほ」
「では、私はこれにて失礼します」
母はうれしそうに教室を出て行った
こうして、主人公の寮生活が始まった
が
これから波乱万丈な人生になることを、主人公はまだ知らない────・・・・