─────次の日





「あっ○○おはよー」


「おはよー」



主人公は靴箱であくびをしながら靴を履き替えていた




カタン





横になにか気配が感じたのでパッとみると、伊吹瞬だった。




(うわ・・・伊吹くんだ。)



昨日伊吹に悪い印象を与えたばかりだったため、主人公は気まずそうな顔になってしまった



(でも挨拶くらいは・・・)



「おっおはよう!!」



そう主人公が言うと伊吹は一瞬こっちをちら見して、そのまま階段を上ってしまった





(あーあ。

やっぱり嫌われちゃったかな・・。)






主人公は少しため息をついたが、昨日の風間大翔の言葉を思い出し、気を取り直して教室へ向かった。







教室につくと栄子はもう先に来ていた
「○○~!!おはよー!!」


「おはよ、栄子。私さ、やっぱり・・・サッカー部のマネージャーになろうかと思うの」




そう言うと栄子は目の色を変え、

「キャーうそっ!!じゃあ一緒に頑張ろうね~!!!」

と主人公の手を握って喜んだ



「でも、どうして急に?昨日までは悩んでたじゃない?」




「んー。なんか風間くんとしゃべってたら元気になって。応援したくなっちゃったの。あ、ファンとしてだよ?」



主人公がそういうと


「いいんじゃない?そんな理由でも!!私も神坂先輩にノックアウトよ~!!」


「あー栄子あーゆー人好きなんだ」




「だって先輩よ?しかも優しかったしイケメンだし・・・きゃー!!」


二人が盛り上がっていると、予鈴が鳴り先生が入ってきた




「出席とるぞー。いないのは誰だー?えー・・・風間だけか?」



(風間くん・・・休みかな・・)






ガラガラッ─────




「セーフ!!!!!!!」







大翔が汗だくで教室に入ってきた





「馬鹿もん!!なにがセーフだ!!」




「すいません、寝過ごしました」





「素直でよろしい」

どっ

教室は笑いで包まれた


「大翔なにやってんだよー」


「おっ日向!!お前はいつもまじめだなー」



「風間がだらしないだけだろ。いいから席に着きなさい」

みんなクスクス笑っている


(風間くんってほんとムードメーカーだなあ~)


そう思っていると大翔は主人公の横を通りすぎる時に、主人公の頭をぽんっと叩いて席に着いた




主人公はびっくりしていると、大翔は後ろをくるっと後ろを向いて




「ばーか」



と口だけ動かした





(風間くんってほんと楽しいな・・・)





主人公は叩かれた頭を押さえながら笑っていた





そんな姿を伊吹はずっと見ていた──────────。






─────放課後




主人公達はジャージに着替え、グラウンドへ向かった



すると神坂がいて、二人の姿を見て

「あーっ!!!」


といい駆け寄ってきた




「お久しぶりです。あの時はありがとうございました。あ、覚えてます?」




「当たり前だよ!!まさか二人とも入部してくれるとか??」



「はい!!!あ、私栄子っていいます!!!」



「栄子ちゃんかー!!覚えておくね!!えーっと・・○○ちゃんだよね?」



「え・・・どうして・・」



「栄子ちゃんが○○危ないって叫んでたじゃん?それで覚えてたんだ」




「ああ!!ほんとにありがとうございました!!今日からよろしくお願いします」




「こんな可愛い子二人がマネージャーだったらみんながんばるだろうな!!うん、よろしく」




神坂が主人公の手を握ろうとした時だった





「神坂先輩」






後ろから来たのは大翔だった





「おっ大翔か。」




「マネージャーにちょっかいだすのはやめてください。特にそいつは俺のなんで」



「○○ちゃんと大翔つきあってるの?」



「はい」


大翔は即答した



「ええぇ!!!!」

一番驚いたのは主人公だった




「○○ちゃん本当?」




「いや・・あの・・その・・」

主人公がパニックになっているとキャプテンが




「今からミーティングするぞー!!」




と言われたので、その場を回避した。





キャプテンのところに向かってみんな走っていき、主人公も走っていると大翔が横にきて


二次元に恋するお年頃-284037712.jpg



「神坂先輩、女にはみんなあーだから。気をつけろよ」


そう言って先に走っていった














「はー!!マネージャーもなかなか大変だったねー!!」


栄子と主人公はへとへとになりながら学校をでた


「本当にねー!!」




「でも、神坂先輩に可愛いって言われたからいいのハート


「ほんと面食いなんだから」



「○○は風間くんといい感じじゃない」



「もー、そんなんじゃないってば!!」



二人はそれからサッカーの話などして盛り上がった




「じゃああたし今日こっちだから、またね」



「お疲れー!!!」



二人は駅で別れた





家に着き、だらだらしていると




「○○ー!!ちょっと悪いんだけど明日の朝ご飯買ってきてー!!」



「ええー・・・面倒くさーい。」




「ご飯なしでいいなら別にいいんだけどね?」






「わかったよ・・・」




主人公はしぶしぶ近くのコンビニへ向かった




向かっている途中
主人公は足をとめた


(あれ・・・もしかして・・・)



走ってかけよると
ジャージ姿で走っている伊吹瞬を発見した






「いっ伊吹くん!!」




二次元に恋するお年頃-284606237.jpg



主人公が呼ぶと伊吹は足をとめ、こっちをみた。





「・・・・・なにか用?」





「いや、こんな所で会うと思ってなかったから・・・」



「だって俺んちすぐそこだし」



「えっ!!どこ??」




「言わない」




「あ・・そう・・」


(やっぱりつめたいなー。)





「何してたの?」



「ジョギング・・・」




「へぇ!!えらいね!!伊吹くん泳ぎも綺麗だったし」


主人公がそういうと

「そんなことねーよ・・」
と少しうつむいて、また走りだそうとした




「ねえ、私も一緒にいっていい?」




「・・・・え?」




伊吹はまさかの発言に顔をあげた





「私、運動苦手だけど持久力だけあって・・持久走だけはいつも早かったの!!」






「・・・・・本気でいってんの?」



「うん!!ダメかなあ?」





伊吹は面食らったような顔をしたあと、くるっと背をむけ、


「ばっかじゃねーの・・・・


勝手にしろ」



と走り出した




「うん!!」





主人公は嬉しそうに伊吹のあとを走っていった