ランス(Reims)はパリの北東142km、TGVで約45分の所にある、高級酒・シャンパンの街として世界的に有名なシャンパーニュ地方の中心地です。フランスの起源でもあるフランク王国の初代国王クロヴィスがランスで洗礼を受けたことから、歴代のフランス国王はランスで戴冠式を行なわなければ王と認められなかったという由緒正しい街で、「戴冠の都市(la cité des sacres)」または「王たちの都市(la cité des rois)」とも呼ばれています。

 

 

 

 

ランスノートルダム大聖堂 (Cathédrale Notre-Dame de Reims) 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランスノートルダム大聖堂は、ランスの街の中心部にあるカトリックの大聖堂です。前身であるランス大聖堂からの歴史を誇っています。起源は401年と言われ、約100年後の496年、フランク王国初代国王のクロヴィスが、ランスの司教であったレミギウスから洗礼を受けた記録があります。歴代のフランス国王の戴冠式を行う場所になりました。ジャンヌ・ダルクとシャルル7世もこの場所を訪れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

大聖堂の前にある「ジャンヌ・ダルクの騎馬像

 

 

 

 

 

 

 

 

最初の聖堂が1210年に火災で焼失したため、1211年から新しいものの建造が始まります。内陣は13世紀末には大部分が完成しましたが、建築資金のために重税を課したことから民衆の反乱が起き、建築は長引くことになります。1475年にようやく完成となりますが、結局約260年もの歳月を費やすことになりました。

 

しかし、18世紀のフランス革命で彫像などが破壊され、第一次世界大戦のドイツ軍の攻撃によって多くの彫像やステンドグラスの半分以上が失われるという大きな被害を受けてしまいます。その後再建工事が進められ、2016年に修復が完成しました。

 

 

 

 

外壁には2300体を超える彫像が彫られていますが、これは、当時の文字を読めない人たちに聖書の教えを伝えるためだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファサード左手、西正門入口の左側の4体の立像はゴシック最盛期の傑作との呼び声高く、「微笑む天使」「マリアの従者」「聖ヨゼフ」などの彫像が並び、中でも「微笑む天使」はゴシック様式の彫刻としては、最も有名なもののひとつとなっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランスのシンボルにもなっている「微笑みの天使

 

 

 

 

 

 

右側の彫像

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランス・ノートルダム大聖堂は「ゴシック建築の女王」とも呼ばれています。2つの塔は左右対称で、調和を表しているそうです。

 

 

 

 

ランス・ノートルダム大聖堂は、隣接するトー宮殿、市内の聖レミ教会堂とともに1991年に、ユネスコ世界遺産に登録されています。