中央身廊の北側上部には巨大なパイプオルガン設置されています。オルガンの躯体は1385年からのもので、機器は1716年に置き換えられ、さらに1981年に新式のものに替えられています。
西側にあるバラ窓のステンドグラス
一段高くなった主祭壇には大きな十字架が立てられ、後陣の壁の最上段には「聖母戴冠」のモザイク画、その下には聖人たちのフレスコ画が描かれています。後陣中央には両手を広げ、幼子キリストを膝に乗せた聖母のステンドグラスがありますが、「ストラスブールの聖母」と名付けられ、1956年に欧州評議会が寄贈したものです。
「天使の柱」と名付けられた1本柱。表面には3段に亘って4体ずつ彫像が彫られていますが、最上段にはキリストとキリストの受難を表す十字架、槍、茨の冠をそれぞれ持った3体の像、中段にはラッパを吹く天使像、下段には福音書記、という配列で1235~1240年に建てられたものです。
天使の柱の後方には天文時計があります。この時計は高さ18mで天文時計としては世界最大級のものになっています。今あるものは1843年に造られたものですが、外装は1571年当時のものです。時計の上部はからくり仕掛けになっていて、毎日12時30分にからくり人形が動きだします。この天文学的部分は非常に正確で、閏年や分点など様々な天文データを計算でき、単なる時計ではなく一種の複雑な計算機となっています。