甲状腺の病気に限ったことではありませんが、治療方針が複数ある場合、治療法の選択をしなければならない場合があります。

 

 甲状腺の病気だと、微小癌や良性結節の治療方針の決定のときに、手術にするか、あるいは経過観察するかという選択をする場面が多いかと思われます。

 

 治療方針をどうするか、我々医師の立場からすると、患者に決めてもらうのが一番楽です。医師から、「手術か経過観察か、よく考えて(相談して)きてください。」と言われて帰された経験のある患者さんも多いのではないでしょうか。

 

 でもなかなか自分では決められないですよね。そんな時、「先生が患者だったらどうしますか?」と聞くのが一番いいと思います。

 

 私の場合ですが、手術か経過観察かの選択肢を提示したら、何となくどちらかに誘導するような説明をするように心がけています。「私(や自分の家族)が患者だったら」が前提での誘導です。