甲状腺乳頭癌の術後、半年から1年後に再発がないかどうかの検査(超音波やCT)が行われることが多いかと思います。そのとき、「リンパ節再発のようです」と言われたとします。本当に再発でしょうか。

 

 もちろん本当に再発であることもありますが、実は術前診断の見落とし、初回手術の取り残しということもあります。 「そんなことあるの?」とお思いの方も多いでしょうが、実際に見落としや取り残しはあります。

 

 もう一度乳頭癌の性質を思い出してください。乳頭癌の進行はきわめてゆっくりです。1㎝以下の微小癌は、手術せずに経過観察するくらいです(微小癌の経過観察についての記事も参考にしてください)。微小癌に限らず、高齢などを理由に手術せずに大きな腫瘍を経過観察した患者さんも経験していますが、何年たってもほとんど進行しないということも多いです。もちろん早く進行する腫瘍もありますが、ほとんどの乳頭癌の進行は遅いものです。

 

 そんな進行の遅い腫瘍ですから、術後半年や1年で見つかるようなリンパ節転移は、必ずしも再発とは限らないのです。繰り返しますが、もちろん本当の再発もあります。