甲状腺手術のときに副甲状腺をうまく温存できるようになるためには、エキスパートから指導を受け、手術をたくさん経験するのが最も重要だと思います。みなさんもそれが当たり前だと思いますよね。
もう一つ、うまく温存する方法があります。正常甲状腺組織の一部をわざと残しちゃうのです。甲状腺準全摘術の説明の中で、「副甲状腺を温存するため、これに接する甲状腺組織をわずかに残す」というのがありました。準全摘術や亜全摘術は、甲状腺の一部を残した手術方法です。そのほうが副甲状腺は残りやすいのです(副甲状腺を温存するということを参照)。おまけに全摘に比べて手術手技も楽なのです。
良性疾患なら一部が残っていても特に支障はないので、副甲状腺温存のために準全摘や亜全摘を選択することは問題ありません。しかし悪性疾患(分化癌)では、一部を残すような手術をすべきではありません(ただし準全摘くらいなら許容範囲かもしれません)。あまり専門にやっていない医師ほど、準全摘や亜全摘を行う傾向があるようです。
言い方は悪いですが、手術を中途半端にやると副甲状腺はうまく残りやすいのです。