こんな調査は悪評の元 | 名探偵クドオの『探偵物語ソリューション』

こんな調査は悪評の元

読者の皆様、こんばんわ。


探偵のクドオです。


先日同じ意見を持った方「ポロ太郎」さんの嬉しいコメント頂き、ありがとうございます。


さて、先日調査を行った依頼者から聞いたお話です。


実はその奥様はかなりの高齢。


そして現在旦那とは別居中。


旦那も高齢なのに、どんな依頼かと申しますと、


旦那は十数年前、経営していた会社が倒産し、家を取られ、それから公団で二人で暮らし始めたそうです。


ところが、ある日旦那の机の中に、ナント奥様に掛けられた1億の保険証書が叫び


旦那には保険は掛けられてないんですよ。で、そのうち、旦那の口から妙な言葉が出たそうです。


「このままやったら、子供らに楽さしてあげられへん。誰かが犠牲にならんとなあ。」


と、言ったそうです。


そして、ある日の夕食、新鮮なハマチを市場で買ってきた旦那、いつもなら刺身で食べるところがこの日に限って、ユッケ風に細かくしたそうです。


「何でせっかくの新鮮なハマチを刺身にして食べずに、細かく刻んで食べるの?」


と聞くと、


「これも旨いから食べてみ。」


 と、言うので奥様は召し上がったそうです。すると、数時間後、激しい腹痛と吐き気に襲われたそうです。


翌日病院に行っても、原因は分からず仕舞い。帰ってきて、掃除をしていると、花瓶の中から、緑色の2センチ角程度のビニールの袋に入った透明な顆粒がいくつか出てきたそうです。


奥様は、身に覚えのない袋を取って、旦那に


「これは何?」


と、問うと、はぐらかして逃げるように家を出たそうです。


一連の流れから、奥様は恐くなり旦那と別居を決意することに。


そして、旦那とは別居したといっても距離はあんまり離れていなく、別居生活が始まると、毎朝ベランダに僅かな白い粉が撒かれていることに気づき、ある探偵社に調査を依頼したのです。


ここからが本題ですが、


奥様の言い分は、


「旦那が毎晩、粉を撒きに来る。」


と言うことで、その探偵社から二人の年配の調査員が夜来て、見張ることになったそうです。


ところが奥様が気になって、深夜一時頃その探偵をベランダから覗くと、どう見てもその探偵はぐっすり寝ていたそうです。


それから、一時間ほど説教をして、朝まで調査させたが、旦那は来なかったらしいです。


ところが、あくる日の昼間その旦那が家に来て、


「お前興信所か探偵雇ってるやろ?」


と、言ったとか。その時は、バレたかなと思ったが、考えてみると、あの深夜一時から二時の時間その近くに旦那がいないと分からないこと。探偵と奥様が揉めている時間に近くまで来たが、その光景を見て引き返したのだと奥様は推測した。


そして、私の出番となったのだが、それ以来旦那は警戒して姿を見せません。


年金暮らしのお年寄りの払える範囲内で殆ど奉仕ですが、調査継続中です。


仕事をせん探偵は廃業して欲しいもんだ。まじめな探偵が馬鹿を見るのは明らかです。