こんばんは。今回の私のイチオシは、多分初めてのゲームのイチオシです。コナミから発売された、PS2専用のゲームであり、小島秀夫監督作品の「メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ」です。

 

 このゲームは、色々と前提条件があります。この条件をクリアしなければならないと言う訳でもありませんが、クリアすればより楽しめる事は間違いありません。その中の1つが、前作の「無印」をプレイしているかどうか、です。ですが、これはシナリオの問題と言うよりもゲーム性の問題です。ストーリー自体は、「2」だけ遊んでも大体理解できます。

 このゲームも、矢張り様々な批判が寄せられました。その中で代表的なのは、「ゲーム性は面白かったけど、ストーリーが……」と言うものです。

 

 何を言うか。

 

 繰り返し書きます。

 

 何を言うか。

 

 このゲームの真髄は、ストーリーですよ、あなた。

 

 このゲームのストーリーは、その当時を生きていた我々に対して造られたものであり、その後の世界を生き抜く為の試金石であり、「インターネットの脅威は核の脅威に匹敵する」と言う新しい時代の幕開けを意味しているのです。全編に渡って演出されているのは、「何が真実で何が嘘か」と言う一つの意図に基づいており、しかもそこから一切ブレる事を知らず、最後にはその意図に対して、作り手が一つの解答を示すのです。

 こんなに良く出来たストーリーを「意味が分からない」「つまらない」と言うのは、勿体ないです。このゲームの真髄は、「核の脅威」の中で生きてきた1人のクリエイターが、「インターネットの脅威」の中で生きる事になる若者に対して「自分の信じるものは自分で決めろ」と言う熱いメッセージを送るストーリーなんですよ。

 しかし、小島秀夫監督は、この「2」での不評がかなり気になったのか、よりエンタメ性に特化した「3」を作り、大成功を収めます。それはそれで嬉しい事ですし、私も「3」も大好きですが、シナリオは「2」の方が好きです。

 今では遊ぶのが困難ですが、この文章を読んで気になった方は、どうにかして遊んでみてください。21世紀をネットと共に生きる我々の為に作られた、最高のシナリオです。