フィリピン中央銀行(BSP)は3月11日、2012年12月及び年間(1月~12月)の外人直接投資(FDI)の速報値を発表した。
[2012年12月の動向]
2012年12月の外人直接投資(FDI)純流入額は2,000万米ドル(速報値)であった(前年同月は2,800万米ドルの純流出)。内訳は、株式資本投資が前年同月比97.9%増の9,300万米ドルの純流入。利益再投資勘定の純流入額は同46.6%増の8,500万米ドルと二桁増。一方、その他資本勘定は同18.8%増の1億5,800万米ドルの純流出となった。
[2012年の動向]
2012年年間の外人直接投資(FDI)純流入額は前年比9.8%増20億3,300万米ドル(速報値)であった。
内訳は、株式資本投資の純流入額が前年比141.0%増の13億4,500万米ドル。主な対フィリピン投資国・地域は米国、豪州、オランダ、日本、英領バージン諸島などであった。部門別では、製造、不動産、卸売・小売、鉱業、金融・保険部門への投資が中心。
利益再投資勘定の純流入額は同7.9%増の10億6,100万米ドル。一方、その他資本勘定は3億7,300万米ドルの純流出に転落、主にフィリピン進出企業の企業内債務の返済や海外の直接投資家への貿易借款供与などによる。
なお、中央銀行のFDI統計は実際の外貨流入額がベースとなっており、フィリピン経済区庁(PEZA)や投資委員会(BOI)が発表する投資認可額とはベースが異なる(13年3月11日のフィリピン中央銀行発表などより)。