昨日、なんとも胸いっぱいになる悲しい出来事がありました。
アメリカに来てから3年ほど、地域のネイチャーセンターでオフィスの雑務係としてボランティアをしていました。
そこでドイツ系アメリカ人のおばさんボランティア(おそらく70代初め) と知り合いました。彼女は活動的で、MVP賞をもらうほどそのセンターで活躍していた方。
私がアメリカに来たばかりでネイティブスピーカーに囲まれて、なんと答えていいかわからない時も本当に親切にフォローしてくれました。食事に誘ってくれたり、何かにつけ、プレゼントしてくれたり。
パンデミック前に、彼女は突然ボランティアをやめると言い出しました。もっと夫と旅行したり、新しいビジネスを始めたいの、と言っていました。
私は単に週5でボランティアしているからゆっくりしたいのだろうなと思っていました。きっちりと全ての仕事を2ヶ月かけて他のメンバーに引き継いでボランティアを卒業していきました。
パンデミックになり、私は季節の折に彼女にテキストメッセージを送るくらいになり、少し返信の内容がひがみっぽくなり、おかしいな、とは思っていました。次第に返事もほとんど来なくなりました。
他のボランティア仲間からも彼女の消息がわからない、と聞いていました。
今日、突然、彼女から旦那様と写った写真だけがwhat’s upに送られてが来ました。彼女の誕生日だったようです。旦那様か、家族が送った物でしょう。
その表情からああ、もう彼女は私が知っている時のではないのだなあという感じでした。場所は施設のような場所。
おそらく、認知症か、なんらか脳の病気にかかっているのだなぁと、察しました。あんなに活動的で聡明な彼女が…。
彼女が2年半前にボランティアを辞めると決めた時、彼女はどれだけ辛かっただろうと思いました。その時、自分が今まで出来ていたことが近い将来にできなくなるとわかっていたのでしょう。そしてそのことは、家族以外誰にも知られたくはなかったのでしょう。
最後に彼女に会った時、Keep in touchと言って微笑んでいた彼女のことが今も目に浮かびます。
家族から贈られたであろう、その写真のメッセージには、ハッピーバースデーGIFを返信することしかできませんでした。既読になっていたので、彼女の家族が見てくれたと思います。
これからも穏やかに過ごしてね、と願うばかりです。