とてもとても変な夢を見ました。

僕にしては珍しくその断片を覚えていました。


広い草原の一角にある、谷のようなところにある小さな村の話です。

ある男と、その村人何人かが首を吊ろうとしています。

岩から岩へと30メートル以上ありそうな長いロープを渡し、

数メートルおきに首を入れるための輪がぶら下がっています。


そしてその輪に全員が首を通して準備しています。


男は一番端から声を掛け、

他の者はその声に従って、全員が同時に、台から足を離すつもりのようです。


―― 裏切るものがいるかもしれない。


そう、足を台から離さない限り、生き残ることができるのです。



男の手にはナイフが隠されていました。

裏切り者を見つけ次第、ロープを切るつもりなのでしょうか。

それとも、この男こそが自分だけ助かろうとする裏切り者なのでしょうか。


そして男が、よく響く低い声で『いくぞ~』と声を掛け、

全員が、『3、2、1』で、足を台から離し、ロープに身をゆだねました。


と、その瞬間、全員の重みに耐え切れず、ロープが千切れ、

全員が地面に尻もちをついたのでした。

ただ一人だけ、不運にも頭から落ちた者がいました。

頭部を強打し即死でした。


男はナイフを見ながら言いました。

『コイツを使うまでもなかったな』

村人たちはその男の言葉に、笑みを浮かべながら頷いているのでした。


一人だけ頭から落ちた者、彼は足を台から離さなかったがために、

結果的には首に引っ掛けた輪に引っ張られるかたちで地面に叩きつけられたのでした。


彼が裏切り者なのか、

村人全員での計画だったのか、

誰が正義なのかは全くわかりません。


ただ、怖い夢ではなく、何かとても不思議な夢でした。


そして目覚めてから僕はある事実を知りました。

その夢の中の『ある男』とは紛れもなく俳優の古尾谷雅人さんでした。

最近見てないなぁ~と思って、ふと携帯で調べてみたところ、


『古尾谷雅人さん、2003年首吊り自殺により死去。』


もしかしたらそのニュースを当時は目にしていたのかもしれない。

しかし僕は古尾谷雅人さんが既に亡くなってるなんて思いもしなかった。


―― 今日の夢との古尾谷雅人さんの亡くなり方。


全身に鳥肌がたつのを感じました。