(前記事から続く)
放射能は
物質が放射線を出す能力またはそのような物質のことです。
だから
放射線がわかってしまえば放射能は簡単なのです。が・・・、
放射線を出す能力と、
放射線を出す物質とを
同じ言葉にしてしまうことには不満を感じます。
「正しく恐れる」
ためにこそ!
「物質」
で考えることは分かりやすく、
大切なことです。
やはり、
放射線を出す物質は
放射性物質
と呼びたい。
ここで、より正確には
「放射性同位体」
であることをお断りした上で
以下では
放射性物質
と呼ぶことにします。
モノかコトか
という分類をするなら、
モノは放射性物質
コトは放射線
となります。
放射線はモノではなく、紫外線や光に近いものですから、食べたり触れたりを恐れるのではなく、浴びないようにすることを恐れるべきなのです。
ところが・・・
では浴びないようにするにはどうしたらよいか
を考えると、
放射線を出しているものに近づかない
というのが有効な対処になります。
しかし問題なのはそこからです。
では放射線を出しているものは何か?
それが放射性物質(放射性同位体)なのです。
より詳しく説明すると
稼動中の原子炉の中や原爆のように人工的な働きかけ(原子核の破壊)によっても様々な放射線が大量に発生します。こういうものには近づかなければいいのです。研究施設などでも危険を知らせる放射能マークがありますのでそういうマークのついている部屋や建物には用もないのに立ち寄ったりしない!
一方で
何もしなくても、自発的に原子核(つまり放射性物質)が壊れて放射線を放出する現象があります。これを自然崩壊といいますが、通常問題にされる「放射能」はこのような自然崩壊を起こす物質のことです。
人工的な核反応では中性子線を中心にいろいろな放射線が発生する可能性がありますが、
自然崩壊で発生するのは、アルファ線、ベータ線、ガンマ線の3つです。
すると放射線という光を避けるために、結局はそれを出す物質(放射性物質)を避けるということになり、毒物を避けるのと同じように
モノ
として考えることが意味を持ってきます。
つまり
放射能は
放射線とは異なり、
食べたり触れたり
を恐れるべきものなのです。
事故で原子炉の外に飛び散ってしまった放射性物質が知らず知らずのうちに身体の中に入ってしまう可能性が恐れるべきものになります。
そのとき放射性物質は自分の体内で放射線を発することになります。近づいてはならないはずの放射線源に至近距離に近づくどころかそれ以上の危険に曝すことになります。これが内部被爆です。
このようなことは紫外線には当てはまりません。
何もしなくても自発的に紫外線を発する物質は存在しないからです。
紫外線は、太陽か人工の紫外線灯が発します。太陽や紫外線灯を飲み込んでしまうことはあり得ません。
紫外線と放射線(ただしアルファ線、ベータ線、ガンマ線)の大きな違い・・・
前者を自然に発する物質は存在しないが、
後者は物質(放射性物質)から自発的に発せられる。
放射能を他の有害物と比較して理解することは、「正しく恐れる」
ための近道です。
比較の対象として優れているのは
①ウイルスや細菌類のような生物系の有害物
②ダイオキシンやサリンのような、化学物質として有害なもの
がいいと思います。
まず①ですが、
放射性物質との大きな違いの一つ目は、
自己増殖です。
これらは生物または生物もどきです。
これらは微量でも決して油断できない相手です。
ウイルスや細菌は一つでも残したら増殖する可能性があるからです。
だから危険なウイルスの場合、特に念入りな消毒が徹底的になされることがあります。
放射性物質は自己増殖しません。逆に放射線を出しながら決まった半減期に従って減少してゆきます。放射性同位体の原子が一粒だけ入っている食べ物を飲み込んだとしても何も心配することはありません。その一粒が一粒の放射線粒子を出したらそれでお終いだからです。
また①は生物または生物もどきですから、同じく生物である我々人間と共通点があり、かつ互いにライバル同士という敵対関係になります。
我々人間は彼らを滅ぼすためにいろいろな毒物を使用しますが、その毒物は多くの場合我々人間にとっても有害なものです。
しかしまた彼らが我々を攻撃するときも同様。様々な毒物を生産して(ウイルスの場合は乗っ取った細胞に作らせる)我々を苦しめます。
これに対して放射性物質は放射線を発して我々の細胞の物質内の電子を直接攻撃します。原子と原子のつながりを断ち切ったり狂わせたりして攻撃します。
①は生物(生物もどき)であるという点では
熱に弱い
という特徴があります。
我々と同様、水やタンパク質を生命活動に用いている彼らは百度を超える水蒸気に長時間晒せばほとんど間違いなく死滅します。
もちろんそんなことされたら我々人間だって間違いなく死にます。
そこまでしなくても熱湯消毒は日常的に誰でもが行います。食べ物に火を通すという形でです。
この点は放射性物質と大きく異なります。
放射性物質には高温高圧は何の効果もありません。
温度や圧力は(ついでに湿度も重力も電気も磁場も)全く無関係です。
マグマの中に投げ入れても氷浸けにしても全く何の影響も受けません。火山が噴火したら放射性物質がまき散らされてしまうので放射性物質をマグマに廃棄することは逆に危険です。
マグマ程度の温度では何の影響もありませんが、マグマの一万倍くらいの超高温で高圧にすれば確かに影響を与えられます。
しかしその影響とは原子核が破壊されるという意味の影響なので逆に放射線を大量に発生させてしまいます。もとよりそれが原爆や原発の原理なのですから、熱するのは逆効果です。
熱に関して言うならば、生ゴミの処理とは逆になります。
(なお野菜を洗うときはお湯の方がいいというのは単純にお湯の方が汚れが落ちやすいからで、放射能の性質とは無関係ですが、これはこれでその通りなので従うのがいいと思います。)
ウイルスや細菌は破壊することで安全になりますが、
それとは正反対に
放射性物質は、破壊するときに危険が発生します。
原子核が壊れるときに飛び散る破片(素粒子)が放射線だからです。
だったら
壊れないように大切にして静かにしておきたいところですが、
自然崩壊は宇宙の法則であらかじめ決まっていて何をしても予め決まったペースで自発的に壊れ放射線を出します。
このペース(半減期)ははじめから決まっていて速くすることも遅くすることもできません。
そのかわり待っていれば放射線を出しながら次第に確実に減って行くので
1.遠ざけて時を待つ(あるいは安全なところに隔離して、あるいは我々人間の方が安全なところに隠れて)。
そして
2.新たな放射性物質をこれ以上作り出さない。
が対策になるはずです。
②についてはどうでしょう?
②に対比して放射能汚染を説明するならば、放射能汚染は
「元素の汚染」
であるという理解が
最も的をいていると思われます。
これについては
次の記事に続けます。
放射能は
物質が放射線を出す能力またはそのような物質のことです。
だから
放射線がわかってしまえば放射能は簡単なのです。が・・・、
放射線を出す能力と、
放射線を出す物質とを
同じ言葉にしてしまうことには不満を感じます。
「正しく恐れる」
ためにこそ!
「物質」
で考えることは分かりやすく、
大切なことです。
やはり、
放射線を出す物質は
放射性物質
と呼びたい。
ここで、より正確には
「放射性同位体」
であることをお断りした上で
以下では
放射性物質
と呼ぶことにします。
モノかコトか
という分類をするなら、
モノは放射性物質
コトは放射線
となります。
放射線はモノではなく、紫外線や光に近いものですから、食べたり触れたりを恐れるのではなく、浴びないようにすることを恐れるべきなのです。
ところが・・・
では浴びないようにするにはどうしたらよいか
を考えると、
放射線を出しているものに近づかない
というのが有効な対処になります。
しかし問題なのはそこからです。
では放射線を出しているものは何か?
それが放射性物質(放射性同位体)なのです。
より詳しく説明すると
稼動中の原子炉の中や原爆のように人工的な働きかけ(原子核の破壊)によっても様々な放射線が大量に発生します。こういうものには近づかなければいいのです。研究施設などでも危険を知らせる放射能マークがありますのでそういうマークのついている部屋や建物には用もないのに立ち寄ったりしない!
一方で
何もしなくても、自発的に原子核(つまり放射性物質)が壊れて放射線を放出する現象があります。これを自然崩壊といいますが、通常問題にされる「放射能」はこのような自然崩壊を起こす物質のことです。
人工的な核反応では中性子線を中心にいろいろな放射線が発生する可能性がありますが、
自然崩壊で発生するのは、アルファ線、ベータ線、ガンマ線の3つです。
すると放射線という光を避けるために、結局はそれを出す物質(放射性物質)を避けるということになり、毒物を避けるのと同じように
モノ
として考えることが意味を持ってきます。
つまり
放射能は
放射線とは異なり、
食べたり触れたり
を恐れるべきものなのです。
事故で原子炉の外に飛び散ってしまった放射性物質が知らず知らずのうちに身体の中に入ってしまう可能性が恐れるべきものになります。
そのとき放射性物質は自分の体内で放射線を発することになります。近づいてはならないはずの放射線源に至近距離に近づくどころかそれ以上の危険に曝すことになります。これが内部被爆です。
このようなことは紫外線には当てはまりません。
何もしなくても自発的に紫外線を発する物質は存在しないからです。
紫外線は、太陽か人工の紫外線灯が発します。太陽や紫外線灯を飲み込んでしまうことはあり得ません。
紫外線と放射線(ただしアルファ線、ベータ線、ガンマ線)の大きな違い・・・
前者を自然に発する物質は存在しないが、
後者は物質(放射性物質)から自発的に発せられる。
放射能を他の有害物と比較して理解することは、「正しく恐れる」
ための近道です。
比較の対象として優れているのは
①ウイルスや細菌類のような生物系の有害物
②ダイオキシンやサリンのような、化学物質として有害なもの
がいいと思います。
まず①ですが、
放射性物質との大きな違いの一つ目は、
自己増殖です。
これらは生物または生物もどきです。
これらは微量でも決して油断できない相手です。
ウイルスや細菌は一つでも残したら増殖する可能性があるからです。
だから危険なウイルスの場合、特に念入りな消毒が徹底的になされることがあります。
放射性物質は自己増殖しません。逆に放射線を出しながら決まった半減期に従って減少してゆきます。放射性同位体の原子が一粒だけ入っている食べ物を飲み込んだとしても何も心配することはありません。その一粒が一粒の放射線粒子を出したらそれでお終いだからです。
また①は生物または生物もどきですから、同じく生物である我々人間と共通点があり、かつ互いにライバル同士という敵対関係になります。
我々人間は彼らを滅ぼすためにいろいろな毒物を使用しますが、その毒物は多くの場合我々人間にとっても有害なものです。
しかしまた彼らが我々を攻撃するときも同様。様々な毒物を生産して(ウイルスの場合は乗っ取った細胞に作らせる)我々を苦しめます。
これに対して放射性物質は放射線を発して我々の細胞の物質内の電子を直接攻撃します。原子と原子のつながりを断ち切ったり狂わせたりして攻撃します。
①は生物(生物もどき)であるという点では
熱に弱い
という特徴があります。
我々と同様、水やタンパク質を生命活動に用いている彼らは百度を超える水蒸気に長時間晒せばほとんど間違いなく死滅します。
もちろんそんなことされたら我々人間だって間違いなく死にます。
そこまでしなくても熱湯消毒は日常的に誰でもが行います。食べ物に火を通すという形でです。
この点は放射性物質と大きく異なります。
放射性物質には高温高圧は何の効果もありません。
温度や圧力は(ついでに湿度も重力も電気も磁場も)全く無関係です。
マグマの中に投げ入れても氷浸けにしても全く何の影響も受けません。火山が噴火したら放射性物質がまき散らされてしまうので放射性物質をマグマに廃棄することは逆に危険です。
マグマ程度の温度では何の影響もありませんが、マグマの一万倍くらいの超高温で高圧にすれば確かに影響を与えられます。
しかしその影響とは原子核が破壊されるという意味の影響なので逆に放射線を大量に発生させてしまいます。もとよりそれが原爆や原発の原理なのですから、熱するのは逆効果です。
熱に関して言うならば、生ゴミの処理とは逆になります。
(なお野菜を洗うときはお湯の方がいいというのは単純にお湯の方が汚れが落ちやすいからで、放射能の性質とは無関係ですが、これはこれでその通りなので従うのがいいと思います。)
ウイルスや細菌は破壊することで安全になりますが、
それとは正反対に
放射性物質は、破壊するときに危険が発生します。
原子核が壊れるときに飛び散る破片(素粒子)が放射線だからです。
だったら
壊れないように大切にして静かにしておきたいところですが、
自然崩壊は宇宙の法則であらかじめ決まっていて何をしても予め決まったペースで自発的に壊れ放射線を出します。
このペース(半減期)ははじめから決まっていて速くすることも遅くすることもできません。
そのかわり待っていれば放射線を出しながら次第に確実に減って行くので
1.遠ざけて時を待つ(あるいは安全なところに隔離して、あるいは我々人間の方が安全なところに隠れて)。
そして
2.新たな放射性物質をこれ以上作り出さない。
が対策になるはずです。
②についてはどうでしょう?
②に対比して放射能汚染を説明するならば、放射能汚染は
「元素の汚染」
であるという理解が
最も的をいていると思われます。
これについては
次の記事に続けます。