焼き魚 363
過日、書いたように、ぼくの従妹にあたる人が二度
離婚して、三度目の結婚をした。何度離婚をしようが、
はたまた何度結婚しようが、法律を犯すわけじゃなし
本人の自由ということで非難をするわけではないが、
なにか釈然としないものが残る。
しかし、ぼくをして何が釈然としないのだろうか。倫
理だろうか、道徳だろうか、常識だろうか。たしかカソ
リックでは、自殺や離婚は禁じられている。人間の出
生は神の意思であるから、自殺はその否定につなが
るから罪なる。カソリックの結婚は神との契約だから、
離婚はその破棄だから罪になる。
しかし、彼女はカソリックに入信しているのだろうか。
大学はカソリックであるが、彼女が信仰をもつている
とは寡聞にしてきかない。ではなんの落ち度もないの
ではないのだろうか。
ここで個人主義について考えてみたい。個人主義は
西洋やアメリカに根付いたもので、日本では親和的で
はない。他人や社会に迷惑をかけなければ何をしても
言いと言う思想であるが、日本ではこの言説は忌み嫌
われる。和を尊ぶ日本社会は、西洋やアメリカよりも自
由の幅が狭いのである。日本人の心中には、西洋や
アメリカの人々にある神が宿っていない。それに代わ
って世間がある。世間に恥じぬ行動を問われるのであ
る。どうやらこのへんに釈然としない源がありそうである。