独り言    12月31日-3-94-864 | はなのブログ

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野良猫     864
    沢庵を嚙むや雪ふる信濃にて    森 澄雄
 
つまらないと思い定めていたテレビの番組を闇雲にまわしてい
ると、なんと高倉健のドキュメンタリー番組があった。ぼくは、とり
わけて高倉健のファンではない。子供の時は、東映一本だったが、
主演は、ほとんど中村金之助だった。にきびができたころは、ほと
んど洋画しか観なかったが、東京の新宿で、オールナイトでヤクザ
の高倉健に出会いしびれた。これはなんだと思った。映画館をでて
三十分は、ぼくじしん高倉健に成りきっていた。
 それほど高倉健は、ものすごくカッコよかった。
 なにがカッコいいのであろうか。ぼくは、つらつら考えてみた。顔
にずるさがない。我欲でことを起こさない。事を起こす場合、ほとん
どが他者のため、そしてそのほとんどが弱者の為の戦いである。し
かも単独もしくは少数で、組織と戦う羽目になる。羽目から状況は
不利である。武器としてはドスないしは、反近代的な日本刀あるの
みであり、相手はチャカないし機関銃である。
 これでは誰が見ても、非情に不利である。不利を承知で死地にで
かけるのである。不合理な世界ですな。不合理ゆえに吾信ず、です
な。反近代の倫理観でありますな。西洋風な合理主義とは、どこか
相容れない世界ですから、むしろ、日本が現下、合理主義に毒され
ていることのアンチとした倫理観に惹かれるんでしょうね。