花火 530
リルケのマルテの手記、サルトルの嘔吐、そして
梶井基次郎。以上を読んで、すぐに開高健を思い
浮かべることが出来る人は、そうとう小説が好きな
方ですね。梶井基次郎は、三島由紀夫の文章読本
にも出てくるすごい人ですから、皆さんもよかったら
一読をお薦めいたします。作品は短編がほとんどで
すから、読むのに困難を伴いません。お薦めは、有
名な檸檬とか、桜の樹の下には、もいいですけど、ぼ
くのお気に入りは、闇の絵巻や蒼穹ですね。
と書いたのは、開高健はたびたび、このブログで書
くように、ぼくのお気に入りの作家の一人です。彼の
本を読んでいて、リルケやサルトル、しかも梶井基次
郎さえの名を、好きな作家や作品として書いているの
を見っけたときに、やはり、とわが意を得たりと言う気
持ちになったからである。読書の楽しみって、こんな
些細なことにもあるのです。
ぼくは、もっぱら本を読むばかりで、創作の才能は
全くありません。しかし、開高健にかぎらず、作家達
の本を垣間見るに着け、創作するとは、才能のみな
らず、血のでるような苦しみを伴うようです。ぼくなど
は、そんなことを知るに着け、震え上がって、しり込み