_ 四字と熟語 176
ぼんやりした不安が去来する。これは生来の心根で、今
更の感がありますが、いたし方がありません。具体的な心配
なら、なんらかの手立てがあるのだが、あいまいなものなの
で、対処が困難なのである。さながらリルケの憂愁、あるい
はメランコリーに相似したるものなのかは知る由もないが、
それほど知的なものでもあるまい。たんに、冷水摩擦でも
すれば解決するものかもしれない。運動不足かもしれない。
年をとるということが、そのまま世界がよく見えてくるとはい
えるか。その質問にたいする回答は肯定とも否定とも言える。
確かに理解ができたこともたくさんあるが、その反面疑問もた
くさん増えた。と言うことは、たくさんの解明してきたことがある
のに、たくさんのあやふやが増えたのだから、利口になったと
は言いがたい。しかるがゆえに、世界がよりよく見えてきたと
は言いがたい。人間の知性なるものは貧者なものである。か
といって馬鹿にしたものではない。積み重ねていくと大きな力
になる。どうだ。