_ 幻視と政治 121
豚カツの夕食でした。なんの変哲もない豚カツで、ただ
いま胃の中で消化されているもようであります。
いつものごとく、くだらない枕はこれぐらいにして本題に
入りたく思います。
と言いましたが、本題なんか用意してません。したがっ
て、相変わらずの雑談でお茶を濁すことにいたします。
最近、著者・長谷川宏氏の初期マルクスを読むという
本を読みました。ご存知かと思いますが、ドイツ哲学、カン
ト、ヘーゲル、そしてマルクスと、翻訳に問題があるのか、
もともと原本の文体に問題があるのかは知らねども、はな
はだ文意を理解するに、困難をともなう。さすれども、長谷
川氏の訳は、実にわかりやすい。ことに類と個の説明に感
心をした。死は、特定の個人にたいする類の冷徹な勝利で
あり、個人と類との統一に矛盾するように見える。しかし、特
定の個人は特定の類的存在にすぎないのであって、特定の
存在であるからには死をまるがれない。
長谷川氏は、これを、個人の死を社会的な観点から受け
入れようとする文意だと、解釈しています。むべなるかな、だ。