_ 坩堝と齷齪 27
今日、仕事始めだった。お昼ぐらいまではお天気もよく
車の中は暑いくらいだったが、途中から曇り空になって寒
くなってきた。久しぶりに本を読むと、脳が喜んでいる感じ
でどんどん読み進めてしまった。ぼくは本がすきなんだと、
わがことながら改めて再確認をした。本は安いし、長時間
楽しめるし、そいて再読も可能だ。知らなかったことを知っ
た喜びは、ナニモノにも変えがたいし、ロジックやレトリック
は言葉の妙趣を堪能できること甚だしい限りである。ページ
に書き込みをいれたり、赤線を引いてみたりすることも楽し
い。後に再読して、何でこんなところに赤線をひいたのだろ
う、とか赤線を引いたときの感動が幾年たっていても思い起
こせることすらできるのだ。
今の時代は本があふれているが、古の人たち、例えば
平城や平安時代の知識人は、中国の本を書き写して、むさ
ぼるように読んだに違いない。簡単に本が手に入る時代は
よいに違いないが、本のありがたみが感じることができなく
なった時代でもあるのだ。