独り言   3月29日 | はなのブログ

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       鰻と犬   9

 てなわけで、太陽は遥かな地平線の下に沈んで

いきました。ぼくはやるせない気持ちに襲われてし

まい、しばし西のそらを眺めやりましたが、それは

一時の感傷で、内なる気力は今だ健在であります。

 およそわれら人類は、いまでこそ全世界にのさば

っていますが、うん百万年か以前は、はるかなアフ

のジャングルで細々と木の実を食みながら生き

きた訳でして、いわば居候のような存在とでもい

べきものでした。それがどうしたわけか、現在のよ

うに地球からあふれ出るがごとく増えたのはいかな

る神のなせる技なのでしょうか。それが地球にとっ

てどのような意味をもっものかはおいらごときのゴ

キブリには想像すらできません。

 ときどきそんな考えてもせんなきことを、ふと思い

をはせるのですが、そういう形而上学とでも呼べる、

ほとんど無意味に近い思念が脳裏をかすめるのも、

おいらが人類の端くれの証拠かもしれません。

 そんな思いから我に返り、しみじみ足元を見やれ

ば、あれこれの解決をせまられている問題があまた

あるのである。恥ずかしながら、まず朝食に何を食

べるのかが、おいらに課せられたとりあえずの問題

なのである。いやはや。