独り言   2月6日 | はなのブログ

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      流転と啓示   16

 マルクスの思想、学説に対する大いなる誤解がある。

その最たるものが疎外の定義ついての誤解だ。マルク

スが疎外という言葉を以て説いた事は、社会現象には

法則制が在るという事である。経済のみならず、社会や

歴史にも一般化可能な法則が在り、これらは自然科学

における諸法則と同様、人間が勝手に操作したり支配

できるようなものではないーーというのが疎外の本質で

ある。

 しかし、多くのマルキストがそれを理解できなかった。

ソ連の指導者も然り。マルクスが警告したにも拘わらず。

法則を悉く無視して社会や市場に様々な命令を下してき

た。結果は周知のとうり。ソ連崩壊と共に無用の烙印を

押されてしまった。それはマルクス自身の限界もあった。

 マルクスは大事な事を見逃していた。資本主義の形成

には何が必要かーーと言う事である。技術の進歩、資金

の蓄積、商業の発達。この三つが基礎となる事は、マル

クスも理解していた。しかし、どんなにそれらの条件がそ

ろっていても、それだけでは資本主義は形成されない。近

代資本主義の萌芽に欠かさざる第四の条件、それはマッ

クス・ヴェーバーが指摘した資本主義の精神である。

         つづく